第94話 夜から遠ざけたかった ページ49
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いっそ私がグリフィンドールだったら、なんて。そんな思考が頭を過ぎる。その度に私は、馬鹿馬鹿しい、そのために全てを捨ててもいいのか、と叱咤する。
それに、私がグリフィンドールならセブルス君はどうなるのだ。私は彼と友達になれるのか？
…いや、きっとグリフィンドールなら、そんな壁も越えて彼の手を掴めたに違いない。
リリーとだって、もっと仲良しになれたかもしれない。親友になれていたかもしれない。
私がグリフィンドールなら…
＿＿＿ブラックみたいになれたかもしれない。
いや、やっぱり馬鹿馬鹿しいや。
−−−−
リーマスは神妙な顔をして、私の顔色を伺っている。
「それでその件だけど……非常に、君には言い辛い。だから聞きたくなかったらこの話は無かったことに…」
「いい、分かってるから。そこまで言ってるんだから言ってよ」
「…最近、スネイプが闇の魔術に興味があることを露骨にするようになっただろう？周りから見えるところでそういう本を読んだり…とかさ。それを見た２人がさらにヒートアップしちゃったみたいで、前よりずっと彼を……アー、嫌いになってる」
彼が慎重に話し出した内容は、半ば予想通りと言えた。予想ができた筈なのに、こんなにも不安になるのは、否定して欲しかったからだ。
「…やっぱり。奴等も一丁前に正義感があるんだもんね。そりゃセブルス君が気になるよ」
「…A、スネイプは危険だよ。彼自身じゃなくて、彼の現状が」
「分かってる……でも」
＿＿どうしたらいいか、わからないの。
堪えられずに漏らした言葉に、リーマスは少しだけ目を見開いた。私が彼の前で弱気になった姿を見せたのは、初めてかもしれない。
彼が驚くのも無理もない。出会ってすぐに彼を含む周りに対する拒絶を示したのは私だから。その私が、彼を頼ろうとしている。弱音を吐いている。自分でも信じられなかったけれど、身体は正直とはよく言ったもので、この身体の芯から冷える感覚は本物だった。
「彼に闇の魔術を知るのをやめさせたい。…けど、私は彼の行動を制限するだけの権限はないし……それをできる力もない。何より……彼に、言い出せないの」
セブルス君が以前から闇の魔術に対して異様に興味を持っていたことは知っていた。このことはマルフォイ先輩だって知っている。私はまだ見たことはないけれど、先輩はセブルス君に才能があるとすら言っていた。
私は最悪のケースを考えた。
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亜京目(プロフ) - 有難うございます！ストレートな褒め言葉に顔のニヤケが収まりません…これからもよろしくお願いします。 (2018年12月4日 20時) (
レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんにちは、初コメ失礼致します。物語の設定とか描写の仕方がドストライク過ぎてとても好きです(^^) これからも更新楽しみにしてます。体調など崩されぬようご自愛くださいませ。 (2018年12月2日 14時) (レス) id: 1a92e170c3 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - 雨さん» コメント有難うございます。最近の話の流れが難しく、四苦八苦しながら更新している状態です。ですが必ずまとめてみせます。これからもこの作品をよろしくお願いします。 (2018年9月22日 16時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - 頑張ってください！更新楽しみにしてます！ (2018年9月17日 21時) (レス) id: cd068f5c5f (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - fairy taleさん» 暖かいお言葉をありがとうございます。自分の好きなように書いている物を読んで頂いていること、誠に感謝しております。これからもどうぞご愛読の方よろしくお願い致します。 (2018年8月29日 20時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜京目 | 作成日時：2018年8月17日 22時
