第71話 奇妙な邂逅迎えて ページ25
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「ッ君は…！ジェームズの！」
同日、放課後になり私はフクロウ小屋を目指して廊下を歩いていた。
普段使われないような空き教室が並ぶここは、滅多に人が来ない。生活に必需的などの場所からも離れているのも理由だけれど、窓が少ないために薄暗く不気味なことが一番の理由だろう。
しかしフクロウ小屋までの近道ということもあり、私にとっては見慣れた廊下である。少々薄暗かろうが、わざわざ遠回りするよりここを通れば数分は時間短縮できる。それを知っていて使わない方がどうかしている。
ローブのポケットにはセブルス君に貰った栞がある。我が愛梟に似たこの栞をノクトにも見せようと思ったのだ。
今日も人の気配がない廊下に満足気に頷く。
ホグワーツは、どこもかしこも人が多すぎる。
だからこうした場所も必要なのだ。
賑やかさを好む人がいるように、静けさを求める生徒だっている筈だ。例えば私のように。
しばらく廊下を歩く。フクロウ小屋まではあと少しだ。
はやく、もっとはやく
何者かに急かされているわけでもないが、なんだか焦りを感じてきて口端が固くなる。しかし、ここでうっかり大きな足音を立てて、この静かな世界を自ら邪魔に入るような真似はしたくない。
はやる心を抑えて、ゆっくりな歩調を心がけた。
＿＿＿＿ガタンッ！！！
丁度通りかかった空き教室から、なにやら大きな騒音が聞こえたのは、フクロウ小屋への最後の曲がり角の少し手前を丁度歩いている時だった。
音の大きさからして椅子か何かが倒れたのだろう。
この辺りの教室は床が板張りになっていた為、音はかなり大きく反響した。
「ッ！？」
大袈裟に肩を揺らした私は、今も酷く打ち付ける心臓のあたりをさすりながら、空き教室の方へと進む。
私は２度驚いた。
１つは音の大きさ、もう１つは私以外にも人がいたことだ。
私が言うのもおかしいが、音の正体は随分物好きだろうと思う。わざわざ人がいない場所を選んで利用するのだ。よっぽどだろう。
さて私の大事な静寂を盛大に破ってくれたのは何処のどいつだろうか。
顔でも見てやらなければ気が済まない。
むしゃくしゃした気持ちをそのままに、私は無遠慮に扉をガララッと開けた。
扉の前には、男子生徒が制服が汚れるのも構わず蹲っていた。
僅かに覗くネクタイは、見慣れた赤色をしていた。
それを見て私は扉を開けたことを後悔した。
そして冒頭に戻る。
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亜京目(プロフ) - 有難うございます！ストレートな褒め言葉に顔のニヤケが収まりません…これからもよろしくお願いします。 (2018年12月4日 20時) (
レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんにちは、初コメ失礼致します。物語の設定とか描写の仕方がドストライク過ぎてとても好きです(^^) これからも更新楽しみにしてます。体調など崩されぬようご自愛くださいませ。 (2018年12月2日 14時) (レス) id: 1a92e170c3 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - 雨さん» コメント有難うございます。最近の話の流れが難しく、四苦八苦しながら更新している状態です。ですが必ずまとめてみせます。これからもこの作品をよろしくお願いします。 (2018年9月22日 16時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - 頑張ってください！更新楽しみにしてます！ (2018年9月17日 21時) (レス) id: cd068f5c5f (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - fairy taleさん» 暖かいお言葉をありがとうございます。自分の好きなように書いている物を読んで頂いていること、誠に感謝しております。これからもどうぞご愛読の方よろしくお願い致します。 (2018年8月29日 20時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜京目 | 作成日時：2018年8月17日 22時
