第61話 口説き文句は大袈裟に ページ15
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ポッターが出て行ったコンパートメント内は、閑静な空間があった。
…わけではなく、私と2人きりになった途端に、リリーは嬉々として休暇中の思い出話を聞かせてくれた。
…もしかして、ポッターに聞かせたくなかった、とか？
まさかそこまでポッターを嫌っていたとは正直思っていなかった。スリザリン寮でのポッターの評判はドン底だが、基本的には彼は人気者であったからだ。
試しに、リリーに対するポッターの態度や、彼の行動などを聞いてみると、リリーはあからさまに顔を歪めた。
リリーのことが心配なのだ、と更に食いついて、やっとリリーは話してくれた
「正直聞いていて良い思いはしないわよ？Aに聞かせるのも恥ずかしいくらいだわ…」
「強制はしないけど、私はリリーの話を聞きたい」
そして、明るみに出るポッターの行動の数々。
…リリーじゃなくても相手が誰であろうが嫌がるだろうものばかりで、正直引いている。
アピールの仕方があからさま過ぎるのだ。
授業では隣に座られ、席を変えれば追いかけられ、所構わず愛を叫ばれ、放課後はうんざりするほど構われ……
どうやら彼は、熱烈な愛の言葉も口説き文句も照れずにすらすら囁けるというのにそれを伝える方法が分からないらしい。
健気と言えば聞こえは良いが、健気を通り越して少々やり過ぎている感じが否めない。これでは落ちるものも落ちないだろうに。もっとも、リリーが彼に振り向くとは現在考えていないが。
子供らしいところもあるではないか、とその意外さには目が丸くなるが、そう呑気にもしていられない。
「それでね、ポッターのやつ薔薇の花弁をたくさん出して廊下中にばら撒いたのよ！？」
「それは、また…。熱烈だねえ」
「何言ってるのよ！お陰で大変だったんだから！あ、あと」
「＿＿＿リリー、一つ提案があるんだけれど」
話題が終わりそうにもないので、彼女の声を遮った。きょとりとした顔のリリーに、更に続ける。
「提案？どんな？」
「ポッターにこう言ってみるんだ。
“私は落ち着きがあってしつこくしない男性が好きなの。貴方みたいな人は好みじゃないわ、ごめんなさい”
…ってね。君に好意があるなら、流石に態度を変えると思うんだ」
「…変わるかしら、それだけで」
「確証はないけれど、彼は恋に盲目になる資のようだからね。好きな人に嫌われるとなっては、今までの自分を考えるくらいはするだろう。言ってみる価値はある」
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第62話 形にしても良いものか→←第60話 雄鹿集中攻撃体制
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亜京目(プロフ) - 有難うございます！ストレートな褒め言葉に顔のニヤケが収まりません…これからもよろしくお願いします。 (2018年12月4日 20時) (
レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんにちは、初コメ失礼致します。物語の設定とか描写の仕方がドストライク過ぎてとても好きです(^^) これからも更新楽しみにしてます。体調など崩されぬようご自愛くださいませ。 (2018年12月2日 14時) (レス) id: 1a92e170c3 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - 雨さん» コメント有難うございます。最近の話の流れが難しく、四苦八苦しながら更新している状態です。ですが必ずまとめてみせます。これからもこの作品をよろしくお願いします。 (2018年9月22日 16時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - 頑張ってください！更新楽しみにしてます！ (2018年9月17日 21時) (レス) id: cd068f5c5f (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - fairy taleさん» 暖かいお言葉をありがとうございます。自分の好きなように書いている物を読んで頂いていること、誠に感謝しております。これからもどうぞご愛読の方よろしくお願い致します。 (2018年8月29日 20時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜京目 | 作成日時：2018年8月17日 22時
