姉さん 。【伊黒小芭内】

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目を開けるとそこには見覚えのない天井
ゆっくりと重い体を起こしてみると座りながらうとうと眠っている女の人の姿があった

どうすればいいか悩んでいると鏑丸が女の人の首に巻き付き、自分の頭で頬をつっついた









「ん…なあに、蛇ちゃん」








目を擦りながら、小さな声でそう呟く
すると目が合い綺麗な目が大きく見開いたが、すぐにそれは笑顔に変わり俺のことを見ながらこう言った








「良かった、目が覚めて

なにか口にしないとね、水となにか消化のいいもの持ってくるから」








そう言い、女の人は何処かに行ってしまった。

ふと違和感を感じ、自分の口元に触れる
少し緩んでいた包帯が綺麗に巻かれていた

それが分かったのと同時に自分の口を押える
そうしていると女の人がお盆を持ちながら戻ってきた








「どうしたの？気持ち悪い？大丈夫？」








持ってきたお盆を置き、女の人は俺の近くに座り背中をさすりながらそう聞いた。

違う、気持ち悪いんじゃない
怖い、この口を見られた。
幻滅されたのではないか、恐れ離れていくのではないか
色々な考えが頭を駆け巡る

そんなことを考えていると、背中をさすっていた手がゆっくりと離れていった。

ああ、やっぱりこの人も____
布団を強く握り締め、目に涙を浮かべながら下を向く。

それと同時に女の人の声が聞こえた
顔を上げてみると匙とお椀を持った女の人の姿









「深いことは何も聞かないから、君が話したくなった時でいいから
とりあえず今は、これ食べよう？」









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