姉さん 。【伊黒小芭内】

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あれから数日
お館様に事情を説明し、しばらくの間休みをもらった。

私は寝ている男の子の額に手を当てる
最初と比べたら熱は下がった、とりあえず一安心だ
ほっと胸を撫で下ろしていると、蛇がこちらにやってくる









「心配しなくても大丈夫。きっと目を覚ますよ」









微笑みそう言うと蛇は私の首に巻き付き、頬に身をすり寄せてきた
それに少し驚き、目を見開いたが私は優しく指先で頭を撫でる








「蛇は懐かないって言うけど君は人懐っこいんだねえ

………君はこの子がどれだけ辛い目にあったか知ってるの？」








私は蛇からゆっくりと指を離しながら小さな声でそう呟く
私の視線の先には眠っているまだ名前も知らない男の子

任務先で毎回こんなことをしていたらキリがない
けれどあの時、その場にこの子を置いていくということは出来なかった









「だって、独りは哀しいもの」









誰にも助けてもらえず、ただひとりで生きていくのはとても哀しい

私は、それを痛いほど知っている。









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