＊えいと病院〜リハビリセンター〜＊

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〜丸山side〜


やっぱり今までたくさん
しんどい思いや辛い思いを
してきてたんやなぁ…。


Aさんは今までのことを
ゆっくりお話ししてくれて。

そのエピソードに
そして、
絶え間なく落ちてくる大粒の涙に
胸が苦しくなった。


最近はメディアでも
取り上げられることが多くなって
発達障がいについて
昔よりは世間にも浸透してきたと感じる。

せやけどやっぱり、まだまだやねんな。

きっと今聞いたエピソードも
いくつもあった辛い経験の
ほんのひとにぎりのことに過ぎなくて…。

世間の冷ややかな目に
ずっと耐えてきてたんやろうなぁ…。



もっと早くAさん親子と
出会っていれば…

そう思うと同時に
病院に来てくれはってよかった、
療育の場に足を運んでくれはって
ほんまに良かったってそう思った。


「…辛かったですよね。

今まで、１人で闘っていたんですね。

ほんまに…っ。

…ほんまにここまでよう頑張りましたね。
充分すぎるくらい…。

これからは…っ

これからは僕がついてます。

頼りないかもしれへんけど…

Aさんと、ひなたくんのサポートを
全力でさせてもらいます。

きっとこれからも辛いことあると思うんです。
でもそんな時は１人で抱え込まんと
僕に相談してください。

一緒に考えましょ、悩みましょ？

でもその倍、いやもっともっと
ひなたくんとたーっくさん笑える時間も
作りましょう^^

楽しいリハビリの時間を
一緒に作りましょね！」


あちゃー。

胸が苦しくなって、辛くて
僕がなんとかしなきゃってそう思って。

思ったことをこれまたストレートに…
しかもかなりの熱量でAさんに言ってもた^^;

そして勢いに任せて前に出してしまった手。

戸惑いながらもAさんは僕の手を握ってくれて。


震えながらも…
それでもぎゅって力強く握ってくれたその手からは

ひなたくんの“母親”としての覚悟が伝わってきた。

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