＊えいと病院〜リハビリセンター〜＊

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〜あなたside〜

“良かったら飲んでください^^”


そう言って
丸山さんに出してもらった
お茶をいただく。

おいしい…
心に沁みる、やさしい味。

まるで丸山先生みたいに。


丸「…さっきおっしゃってた言葉…

その…ひなたくんに温かく接してくれる人が

初めてやって。」


「あっ…。すみません…。」


丸「あ、いや、その……。

ひなたくんのことで、もし困ってる事とか

あるんでしたら、

なにか僕も協力できることがあればなぁって。

いま悩んでる事が

少しでも解決できたら…なんて。


…って初めてあった人に

言いにくいですやんね;;」



困り顔で笑ってる丸山先生。


先生に言っても迷惑なだけだし…。
だけど私の周りには
自分の話を聴いてくれる人はいなくて

何より先生の優しさが伝わってきて


「…実は私自身まだ、

自閉症スペクトラムのことを

理解できてなくて。

ひなたのとの接し方が分からないんです。

母親なのに・・・。

だからかな、

周りの人に

しつけが出来てないって。

この前も…」

先生に打ち明けてみる事にした。


― ― 回想 ― ― ―
　



日「うぎゃーーーー」


「…っ。すみません。本当にすみません…。

　 日向、お外に行こう…。」

日「ぎゃーーーーっ…ﾋｸっ……。

　 うわあぁぁーん」

親戚一同があつまっての旦那の祖父の法用。
慣れない雰囲気で、大勢の人が集まるこの場。


お願いだからいい子にして…
そんな願いもむなしく
日向はかんしゃくを起こした。

(どんなしつけをしているのかしら？)

そんな言葉が飛び交っている。


日「うわぁぁぁーん 涙」

「………っ。」

何をしても泣き止んでくれなくて
目すら合わせてくれない。

日向は私の事“お母さん”って
思ってくれてる？



泣き続けている日向の姿を見て
そんなことを思っている私は
“母親失格”なのかな…。

お義母さんからは、
どんなしつけをしてるんだって
責められて…。



日「うぁぁぁーーーん


…泣きたいのはこっちの方だよ。


― ― ― ― ― ― ― ―



「買い物に行く時だって

病院に行った時だって

いつも周りから冷たい目で見られて

旦那でさえもそうなんです… ｸﾞｽﾞ 涙」


私…何を話してるんだろ。
気が付けば今までの辛かったことを
次から次へと話してしまった。


でも丸山先生は決して否定することなく
うんうんって
じっくり話を聴いてくれて

ひとしきり泣いたら
スッキリした気持ちになった。

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