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27話 ページ27

面白い。

そう思った瞬間、伊之助が走り出して、


『何するの?』

「猪突猛進!!」


列車に頭突きした。

そう、頭突きだ。


『え!?』

「やめろ恥ずかしい!!」


驚くAに、怒鳴る善逸。

面白いとは思ったが、ここまで面白いと思わなかったAは、唐突吹き出した。

だが、その矢先、笛の音が聞こえた。


「何してる貴様ら!!」

『あちゃー……』

「げっ!!」


Aと善逸は駅員の到着に胸を冷やした。


「あっ、こいつら刀持ってるぞ…!!
警官だ!警官を呼べ!!」


その一言を聞いた善逸は焦りながら炭治郎と伊之助を捕まえた。


「やばっ、やばいやばいやばい!逃げろ!」


離せ!と伊之助が喚く中、善逸は走り出し、Aもその後を追っていった。

何とか四人で隠れると、善逸が二人を放した。


「伊之助のお陰で酷い目にあったぞ!!謝れ!!」

「はああ!?大体なんで警官から逃げねえといけねえんだ!!」

「政府公認じゃないからな俺たち鬼殺隊。
堂々と刀持って歩けないんだよホントは。
鬼がどうのこうの言っても却々(なかなか)信じてもらえんし、混乱するだろう」

「一生懸命頑張ってるのに……」

「まぁ仕方ねぇよ。
とりあえず刀は背中に隠そう」


Aが何も言わなくても、案外上手くやっていた。

全員がそれぞれできている。

そう感心していると、上半身素っ裸の伊之助は背中に刀を入れて堂々としていた。


「丸見えだよ、服着ろ馬鹿」


善逸がそう言うと、列車が出る音が聞こえた。


『あらら』


Aはその音を聞いて笑った。


「やばっ、もう出発だ!警官いるかな……」

「居ても行くしかないよ」


焦る善逸の横で、伊之助が飛び出していった。


「なっはぁぁぁ!!
勝負だぁ!土地の主!!」

「俺達も行こう!」


続けて炭治郎も飛び出していく。

二人の背中を見たAは、笑って善逸の背中を押した。


『ほら、私達も行こう』

「は、はいっ!」


善逸も走り出すと、駅員が叫び声をあげるが、何とか伊之助と炭治郎が乗り込む。

だが出遅れた善逸とAは線路を走っていた。


「たんじろぉ、いのすけぇ!!」


何とか車両の柵に掴まった善逸を先に乗った二人引き上げて乗り込むことができた。

その後、Aもそれ以上の速さを出して、余裕で柵に足をついていた。


「Aさんも、良かった」

『列車の中でもよろしくね、炭治郎くん』


三人の隊士と人を食わない鬼、元柱と現柱の任務が始まる。

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作者名:やぁと | 作成日時:2021年10月19日 21時

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