月下美人

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"俺本気だよ"

そう言った壱馬の気持ちは、本当に中途半端なものじゃなく
毎日毎日遅くまでレッスンをして帰ってくるようになった

本当に臣くん目指すつもりなんだろうか…


父も義母も、無理は禁物だと諭すけど
壱馬は『全然平気』と笑うだけだった


あの日以来手を出される事はなく、今まで通り弟として接してくる壱馬に翻弄されるのは私の方だった


花音「ねぇ、最近元気ないよね。」

「ん？そうかな？」

学校じゃ花音にまで心配かける始末

花音「家で何かあった？」

「んーお父さんとお義母さんが毎日イチャついてる」

花音「やだぁ！私のAパパが〜！！」


言えない。言えるわけない。
たとえ親友でも。


花音「あ、そういえば私ね、今度の週末デートに誘ったの！！」

「え！？誰を！？」

花音「東条くん！！」

「え！？ついに！？観賞用とか言ってなかった？」

花音「そうなんだけど…なんか欲が出ちゃって…彼女いないって言うしさぁ」

「えーすごいじゃん！上手くいくといいね？」

花音「それなんだけどさ、一緒に来て？」

「え？何言ってんの？」

花音「いきなり2人はちょっと無理だなぁって思って、何人かで遊びに行こうって誘っちゃって…」

「ちょっ！デートじゃないじゃん！！」

花音「お願い一緒にきて〜！！！」

「やだよ1人でついて行ったら超アウェイじゃん！！」

花音「そこをなんとか〜！！！」


？「じゃあ俺も一緒に行こっかな」

半ベソの花音を相手してると、後ろから声が聞こえた


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