第４話 ページ45
普遍的な呪霊と違い、仮装怨霊は物語などに対する人々の負の感情が蓄積されて具現化する呪霊だ。例えば、平安時代、その美貌と博識で鳥羽上皇に寵愛された玉藻の前などがいる。
人々が知っている物語に負の感情が溜まるのだから、一般的な呪霊よりも具現化――――強くなりやすい。
故に、仮想怨霊か否かが分かるだけでも良かった。
「あの人達が言わなかったから定かでないけど、『アイヌイカイセイ』だと思う」
「根拠は」
「被呪者の首、場所」
Aは２本指を立てた。
「まず第一に、被呪者の首４人のうち３人にただ指で絞められた跡じゃなくて、もっと太い何かで圧迫された跡があった。これで呪霊が一定の動きしかしない事が分かった。普通の呪霊だったら少しづつ強くなっていく、変化していく筈。だから仮想怨霊」
２本立てたうちの１本をAは折る。
「次に、北海道という場所から伝わる妖怪、それに関わる話を考えるとアイヌイカイセイだと思う。アイヌイカイセイは空き家、古い家に現れて眠ってる時に胸や首を押し付けて苦しめるアイヌ伝承の妖怪だよ」
座敷童の悪いバージョンだと考えて、と言えば真希から「話がなげぇんだよ」と言われた。
じゃあ、パンダがぽふと手を打った。
「取り合えず今の所は仮想怨霊『アイヌイカイセイ』として対応していくか」
「そうだな」
「しゃけ」
「了解」
そう言うと共に呪術高専組は立ち上がった。
狗巻、パンダ、真希は村の若者――――と言ってもこの村には先の被呪者達と梅森少年しかいないのだが――――の護衛に行く為に。
そしてAは、村長及び被呪者のお目当てを果たす為に。
言ってしまえば、村の人々――――依頼者のお目当ては呪術師藤原Aの術式ではなく、彼女が使う結界�狆Г┿��畄覲Δ�目当てだったのだ。被呪者がバリアと言っていたあの結界。
元々神社で使われている結界だった。
神社に人の負の感情が溜まらない訳がない。神頼みをする時は負の感情を少なくても持っている時である。しかし、神社に呪がいては矛盾してしまう。故に！�狆Г┿��瓩噺討个譴觀覲Δ鬚呂襪里世辰拭�
「――――
ここは北海道。其の為、Aは２つある�狆Г┿��瓩里Δ舛�1つ、言ってみれば遠征用の結界をはりはじめる。
「ねぇ、アンタが私の護衛？」
結界を初めて何分かした時、彼女に声がかかった。
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しゆ - 続編が出ました。更新速度は遅いですが、よろしくお願いいたします。 (2021年3月18日 16時) (
レス) id: 0614066502 (このIDを非表示/違反報告)
しゆ - 山田憂さん» コメント、そして温かいお言葉……ありがとうございます！ これから寒くなる季節、山田憂さんも体調には気を付けてください！ (2020年11月3日 16時) (レス) id: 0614066502 (このIDを非表示/違反報告)
山田憂 - 夢主とキャラクターの細やかな心情が刺さりました…。体調に気をつけてお過ごし下さい。応援してます！ (2020年11月2日 13時) (レス) id: 2e6603876c (このIDを非表示/違反報告)
しゆ - チベットスナギツネさん» 神作！？ ありがとうございます！ 嬉しいです！！ コメントもありがとうございました！ (2020年10月30日 21時) (レス) id: 311275af3f (このIDを非表示/違反報告)
チベットスナギツネ - 神作・・・言いたいことは、それだけです。( ´∀｀)bｸﾞｯ! (2020年10月29日 23時) (レス) id: 4fb9137dc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゆ | 作成日時：2020年10月28日 22時
