第２話 ページ14
真希は少しだけ笑ってから、すぐにヨジババの方に顔を向け、口早に報告する。
「仮想怨霊によって行方不明となっていた少年、伊藤健太を保護。伊藤健太は左腕にかすり傷があるが、重症ではない。只今、少年は仮想怨霊の呪力が届かないであろう学校外にいる」
Aはそれを聞いて少しだけ胸を撫で下ろした。そして、では、と報告するように言う。
「少年は軽傷の様ですが、呪霊がつけた怪我というのは普通の怪我よりも危険です。よって、早くにこの仮想怨霊を祓います。私が」
それに真希は、ヨジババ仮想怨霊から目を離し、丸くした。「お前――――」
真希が続けようとしたその言葉は、襲って来たヨジババの攻撃を受けることで、続ける事が出来なかった。
真希は呪具――――呪力を持った武器の太刀でヨジババの攻撃を受け、そのまま直ぐに攻撃へと転じる。
Aはその隙に、廊下を駆け始めた。
廊下の隅から隅へ。できるだけ早く終わるように、とA全力疾走で駆け抜ける。
何をやっているのか、と多くの人は思うだろう。実際、仮想怨霊であるヨジババが少しばかり不思議そうな顔をしてから襲ってくる。真希は強すぎるので、武器がないAを狙おう、という魂胆か。
しかし、それすらも真希は先回りをして防ぐ。
今、作業をしているAの邪魔をさせないように。
真希がヨジババを相手にしている時、Aは��
この言葉は�狆Г┯性瓩裡韻弔任△蝓�結界を張る為の詠唱であった。
結界は、指定した空間の内と外を分け隔てる術式で、また、呪力があれば一定以上の努力次第で習得出来た。
その中でも、「閉じこめる」ことに特化した結界は「領域」と呼ぶのだが、
「真希！」
２週目を走って来たAは、ヨジババと交戦をしている途中だった真希に、すれ違いざまに呼びかけた。そのまま階段を駆け下りる。
真希もヨジババを弾き飛ばし、Aの後へと続く。
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しゆ - 続編が出ました。更新速度は遅いですが、よろしくお願いいたします。 (2021年3月18日 16時) (
レス) id: 0614066502 (このIDを非表示/違反報告)
しゆ - 山田憂さん» コメント、そして温かいお言葉……ありがとうございます！ これから寒くなる季節、山田憂さんも体調には気を付けてください！ (2020年11月3日 16時) (レス) id: 0614066502 (このIDを非表示/違反報告)
山田憂 - 夢主とキャラクターの細やかな心情が刺さりました…。体調に気をつけてお過ごし下さい。応援してます！ (2020年11月2日 13時) (レス) id: 2e6603876c (このIDを非表示/違反報告)
しゆ - チベットスナギツネさん» 神作！？ ありがとうございます！ 嬉しいです！！ コメントもありがとうございました！ (2020年10月30日 21時) (レス) id: 311275af3f (このIDを非表示/違反報告)
チベットスナギツネ - 神作・・・言いたいことは、それだけです。( ´∀｀)bｸﾞｯ! (2020年10月29日 23時) (レス) id: 4fb9137dc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゆ | 作成日時：2020年10月28日 22時
