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【 A side 】
──また両親が亡くなった時の夢を見た。と、少しずつ覚醒する私。
すっ と優しく頬を撫でる指の感覚に、まだ微睡んでいる私は そっと 手を掴んで擦り寄った。
『ん⋯、』
「おはよう、僕の可愛い生徒ちゃん。」
『⋯⋯ぁ、せんせ、?』
嗚呼、そうだった。
仙台の高校へ “特級呪物” を回収に行った恵くんのとこに五条先生と行ってる途中、しかも新幹線の中だ。
『( それにしても、何で高校に特級呪物があるんだろ⋯?他の呪霊を寄せ付けないためとは言っても、一高校に特級があるのは珍しい。 )』
ぐぐっ と腕を上に伸ばしながら欠伸を零し、軽く目を擦ると涙の跡があった。
⋯先生は私の涙を拭き取ってくれていたのか。
『⋯五条先生、ありがとう。』
五条「んー?いーよ いーよ、礼なんて。改まっちゃってどーしたの?」
『んーん、何でもないです。』
ふわり と私の髪を撫でる手は大きくて暖かい。
私の家庭事情を知っている先生は、泣いていた理由を聞くことはしなかった。
いつも恵くんたちには "僕はいつだって生徒思いのナイスガイさ" って楽しそうに口角を上げながら言ってるのに、こういう時は優しいんだから。
⋯そうだ。もっと甘えちゃお。
誰にも見えないように悪い顔をすると、先生に向かって にっ と笑った。
そしたら何だか嬉しそうに「 なにA。ご機嫌だねぇ 」と言う五条先生。
『すみませーん。紅茶とポッキーください!』
「かしこまりました。262円になります。」
からから とカートを押して車内販売をしていたお姉さんに声を掛けると、先生の方を向いて先程よりもっと笑顔を浮かべる。
『せんせっ!』
五条「⋯!あっ、そういうことだったのか。はははっ!仕方ない子だよ全く。」
そう言いながらも嫌がる素振りを見せずに財布を出して支払ってくれる五条先生。
自分が飲む分も忘れずに注文していた。
『やったぁ!先生ありがとうございます!』
五条「皆には内緒だからね?」
『はーいっ!』
五条先生は何だかんだ私に甘い。
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かな - 好き!!やっと念願だった小説に出会えたぁぁあー!続き待ってます! (1月26日 17時) (レス) @page40 id: 944b8cf5cc (このIDを非表示/違反報告)
レナート(プロフ) - さらさん» わぁぁありがとうございます!!これからも試行錯誤しながら頑張っていきます!lレッツ宿儺沼_( _'ω')_ (11月26日 21時) (レス) id: 3e48fe4f1f (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!めっちゃ大好きです!!読みやすくて、めっちゃ格好良すぎ!!恵くん、五条先生推しだけど、好きになりそう〜!!続き楽しみにしてます!!頑張って下さい!! (11月25日 0時) (レス) @page38 id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)
レナート(プロフ) - ヒカルさん» 遅くなってしまいましたがコメントありがとうございます!ドキドキしていただけて嬉しいです!<font color="#666666">色変えしたい言葉</font>でグレーになります!#666666がグレーです!話題ずらしですが、「*」を題名の前に付けるだけです! (2022年7月3日 20時) (レス) id: 3e48fe4f1f (このIDを非表示/違反報告)
ヒカル(プロフ) - 初めて作品を見させていただきました。私は宿儺様と伏黒推しなので、毎回ドキドキしながら見ています!私も小説を書いているのですが、文字をグレーにしたり、お話しの選択画面で見出しをズラす(?)みたいな事のやり方がわかりません。教えていただけたら嬉しいです! (2022年3月31日 14時) (レス) @page20 id: 3a71b6c798 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レナート | 作者ホームページ:@renato_uratuku
作成日時:2020年12月28日 14時