【両面宿儺】コイツは俺の女だが？

−１１ ページ28

【 A side 】






宿儺「虎杖(ヤツ)なら戻らんぞ」



『宿儺 移動はや･･･』






ぎゅっ と目を瞑りながら宿儺の首に手を回していると、あっという間に外に出ていた。



ゆっくりと地面に下ろされると宿儺の顔をガン見･･･じゃなかった。見つめた。






『( 瞬間移動･･･？瞬間移動なの･･･？！ )』




「！ A！！」



『あ、恵くん！』






彼に駆け寄ろうとしたものの、宿儺の元から降りてすぐに また宿儺に抱きとめられて それは叶わなかった。


唇に触れられながら耳元で「 また先刻の続きでもされたいか？ 」と囁かれれば、顔を赤く染めながら大人しくするしかない。


私が赤くなった様子を見て楽しげに笑う宿儺の指を齧(かじ)ったのは許して欲しい。






伏黒「大丈夫か？A。何もされてないだろうな？」



『･････････うん！』



伏黒「間･･･」






だって宿儺から圧感じたんだもん。






宿儺「とりあえずAは帰れ。小娘の事が気になっているんだろう？」



『え？まあそうだけど･･･2人は？』






一緒に帰るものだと思ってたから、抱きしめられながらも宿儺を見上げて きょとん と首を傾げる。


すると、宿儺が私の耳に口付けながら一言。






宿儺「 ＿＿＿＿ 。 」






なんでその言葉なんだ？ とは思ったものの、耳元のむず痒さに慌てて、こくん と頷き高専に戻るためのタクシーを拾うことにした。









.









.








.









.









──でも、私一人で先に戻って後悔したのはその後すぐだった。











『 野薔薇ぁ…！無事で良かった…！ 』


「 フフッ、当たり前でしょ？誰だと思ってんの 」


『 可愛くてなんでも出来る私の親友！ 』


「 そーよ。わかってるじゃない 」

４−１→←−１０*

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す