【呪術廻戦】最強の義妹は塩にぎりがお好き〜呪術甲子園・起首雷同編〜 (ページ48)

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第三十九話　逃走ページ48

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バチバチにコンプレックスをガン見してしまった私と虎杖くん、呪霊の３人(？)。

鬼気迫る顔でこっちを振り向いた変態さんから、慌てて距離を取ろうとした。

「え、誰、何かゴメン」

「ゴメン兄者ァ！！わざとじゃねぇ！！わざとじゃねぇんだ！！」

『べ、べべ別にそんなに見てないようん、それにほら、個性的で良いと思う！！』

「嘘つけ、うわぁって感じの顔で見てただろうが女ぁ！殺す！！」

『ごめんて！！！』

額に青筋をビキビキ浮かべて飛びかかってきた変態さんを、体を屈めて避ける。

その隙に野薔薇ちゃんが金槌を振りかぶって背後から変態さんの頭を殴りつけた。

うわぁあ、痛(い)ったそ！！かなり思いっきりいったな、野薔薇ちゃん！

「ソレ、そんなに嫌ならなんでそんな見えやすい格好してんだよ。ニオイきついぞ」

「ムレるんだよ。…蝕爛腐術極ノ番 "翅王"！！」

変態さんの背中から、血でできた羽のようなものが現れる。

あれ、絶対触っちゃいけないタイプのやつだ…！

「バチ殺し！！」

羽から滴る血が地面に落ちて、ジュッと焼けるような音を立てる。

言ってる言葉の意味は分からないけど、とにかくヤバそうってことだけはビシビシ伝わってくる気配に、ゴクリと喉を鳴らした。

そう…とにかく、めちゃくちゃに、ひたすら、キモい。もうめっっちゃキモい！！若干潔癖入ってる私の頭にガンガン警報が響き渡ってる！ヤバいって、このキモさは！

「！！２人とも！！あの血、触んなよ！！」

「分からいでか！！」

『てゆーか生理的に触りたくない！！』

「生理的！？」

虎杖くんが何言ってんだコイツみたいな目を向けてくる。やめて、少年漫画的少年にそんな目向けられたら心抉れる…。

変態さんはクツクツと余裕そうに笑うと、「走りなさい、背を向けて」と呟いた。

言われずとも走る気満々ですけどね、こちとら！！

私たちは一斉に変態さんに背を向けて、全力で固い地面を蹴って走り出した。

ズァアア…と一気に駆け抜ける。私と虎杖くんの間を走っていたはずの野薔薇ちゃんが、次第に着いてこれなくなって、私たちの一歩分後ろを走り始めた。

「釘崎！！もっとスピード出せるか！？」

「無！！理！！」

っ…どうしよう…！このままじゃ、野薔薇ちゃんが危険だ…！

チラッと後ろを見る。変態さんの血の弾丸が、野薔薇ちゃんの背中ギリギリまで追いかけてきていた。

「銀野は！？それ、フルスピード！？」

『私はもうちょいイケる！』

「よっし任せろ！！」

虎杖くんが一瞬スピードを緩める。え、と思う間も無く、野薔薇ちゃんの腰と足首を抱え上げた。

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