第二十六話 A ページ33
*
新田さんと合流して、近くのコンビニまで移動する。
『虎杖くん、肉まん奢ったげるー』
「あんがとー。でもなんで??」
『私は自分の言葉には責任を持つタイプの人間だからさ…』
「???なんか約束したっけ??」
不思議そうにしつつも、私が奢った肉まんを頬張る虎杖くん。腕から提げているビニール袋にはサンドイッチとおにぎりも入っている。よく食べる男の子はモテるよー。
「餌付け…?」
「虎杖餌付けてどうすんだよ」
野薔薇ちゃんがサンドイッチ片手に失礼なことを言っていた。ちなみに伏黒くんはブラックコーヒー、私はフラペチーノと塩にぎりをホールド済み。コンビニのおにぎりってどっかの料亭並みに美味しいよね。どこの料亭なら塩にぎりをコース料理で出してくれるんだろう??お義兄ちゃんが帰ってきたら聞いてみよ。
「んで、結局何もなかったんスか?」
「はい。残穢も呪いの気配もまるで感じられませんでした」
「っスか…となるとハズレ、振り出しっスかね」
はぁ…と新田さんがため息をつく。その手には、ちゃっかり焼き鮭のおにぎりが握られていた。
焼き鮭も良いなぁ、塩にぎり食べ終わってもまだお腹減ってたら焼き鮭買おうかな。
「でも時間かけるのはマズくねぇ?」
「なんでよ」
「だって有名な心霊スポットなんだろ?呪われてる人はまだまだ居るかも。しかも今んとこ致死率100%。これ以上、人死には勘弁だろ」
「確かにね…」
野薔薇ちゃんも重々しげに息を吐く。
私は何も言わずに塩にぎりを齧っていると、何処からか「あぁっ!いたーっ!良かったぁ!!」と声が聞こえた。
「伏黒さーん!!」
ゾクッと背筋に悪寒が走る。振り返ると、不良中学生のバカAが"悪寒のもと"を後ろに乗せて、自転車で近づいてきているところだった。
「誰だっけ?」
「伏黒の後輩だろ。釘崎、散々イジってたじゃん」
虎杖くんが呆れた目で野薔薇ちゃんを見る。
バカAは息を切らしながら、私たちの近くに自転車を停めた。
「八十八橋って言ってたから…見つかって良かった…!」
そう言って、荷台に座っていた女の子をおろす。
伏黒くんはその女の子を見て、「…藤沼?」と呟いた。
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五条「強くなってよ。僕に置いていかれないくらい」
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