第十四話 お土産 ページ18
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『つ、か、れ、たー』
波乱(?)の姉妹校交流会から1週間。半年ぶりに寮の部屋を与えられた私は、早速私物を持ち込んだ。
が、やっと部屋が整ったと思った翌日からまさかの任務。今は3日ぶりに高専に帰ってきたところなのだ。
寮に入った途端、緊張の糸が途切れたのか一気に疲れが押し寄せてくる。
いけないこととは分かっていても、疲れには抗えないのが人間ってものさ。なんて自分に言い訳をしつつ、私は共同スペースのソファに倒れ込んだ。
はぁあああ、ふかふか、もっふもふ…。ソファって良いよな…私も部屋にソファ置きたいなぁ…。いやスペース的に無理か。
疲れに身を任せてゴロゴロする。うううぅ…と盛大な伸びをしていると、「何してんの」と頭上から声がかかった。
『ありゃ、見つかっちった』
「そんな大声で唸ってたらバレるわよ」
デスヨネー。登場してきたのは、お風呂上りなのか首にタオルをかけた野薔薇ちゃん。うーん、まさに水も滴る良い女ですな!
「任務帰り?お疲れ」
『ん、ありがとー』
野薔薇ちゃんのためにいそいそとソファの半分を空ける。野薔薇ちゃんは私の隣に腰を下ろすと、「一級術師も大変ね」とねぎらってくれた。
『まーねぇ。あれ、そういえば階級言ったっけ?』
「伏黒から聞いたわよ。帰ってきて早々、静岡に任務しにいったって聞いたけど?」
『うん。うなぎパイ買ってきたけど食べる?』
「食べる」
『じゃあついでにココアも作っちゃおうかな〜』
よっこいせと立ち上がる。そこらに放り出していたカバンの中を漁ってうなぎパイの箱を取り出すと、野薔薇ちゃんに渡した。
うなぎパイとココアって合うのかな??まあ良いや、不味いってことは無いでしょ。
ふんふんと下手くそな鼻歌を歌いながら、共同スペースの台所でココアを入れる。もちろん二人分。
野薔薇ちゃんはさっそくうなぎパイに噛り付いていた。かわいい。美人ってうなぎパイ食べてるだけでも絵になるんだな、なんてくだらないことをぼーっと考えていると。
「あれ、釘崎じゃん。何食ってんの?」
我らが少年漫画の主人公、虎杖くん登場。野薔薇ちゃんは手についたうなぎパイの欠片を舐めながら、片手でホールドしていたうなぎパイの箱を見せた。そんなに気に入った??
「うなぎパイ…?って、銀野おかえり」
『ただいまですよっと。野薔薇ちゃんココアー』
「さんきゅ」
やっと私の存在に気付いたらしい虎杖くん。「静岡って浜松方面だったんだ。貰っていい?」と私を振り返りつつ、既にその手には二枚のうなぎパイが握られている。
うなぎパイ人気なのか。もっと買ってくれば良かった。
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