能面執事２【紫】 (ページ26)

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76. へ？とはあ！？ページ26

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いよいよ、バージンロードを歩き終わって、

旦那様の元に辿り着いた。

お父さんから手を離して、

背が高くてまだ顔が見えない相手の方の腕に手を通す。

…意外とたくましいな。

本当はここに濱田と並んでるはずだったのにな。

なんて、今更叶いもしないようなことを考える。

指輪の交換は、特注の指輪が完成しなかったのを理由に省略された。

「…それでは、誓いのキスを」

初めて会った人と、初めて顔を見るのにキスまでするの？

綺麗な昨日の夢が、

遠く霞んで行ってしまうのを感じた。

目の前が少し霞んでボヤける。

腕をするっと抜いて、体制を低くすると、

ベールを持ち上げる旦那様(仮)。

手が震えてる。

「…へ？」

完全にベールが上げられると、

上から聞こえたのは、素っ頓狂な声。

旦那様(仮)の顔を見ると、

私は息が止まったのを感じた。

「は！？！

は、濱田……！？」

「えっ、…はあ？！！」

せーの、と聞こえて

「「A様、濱田さん、

ご結婚おめでとうございます！！！」」

クラッカーを持つ皆が見えた。

「「はあ！？？」」

私と濱田の声が響いた。