能面執事２【紫】 (ページ3)

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53. 分かってると知らなかったページ3

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他にも、触れ合いスペースや、クラゲのスペース。

ドーム型になっている場所を通ったり、

久々の水族館をたくさん満喫した。

「ちょっとお腹空かへん？」

いつの間にかおやつの時間になっていた。

濱田が指差したのは、クレープ屋さん。

「すみません、このイチゴのやつと

…チョコバナナのやつください。」

お金は濱田持ちで、差し出されたイチゴクレープを頬張る。

好きな物を分かってくれてるところまで、

さすが執事だなって思う。

「んー！美味しい！」

「ほんま。久々に甘いもん食べたわ…」

「神山のスイーツ食べたらいいのに。

美味しいよ？」

「色々してると時間過ぎてしまうし、

夜遅くなるとあんまり甘いの食えへんくて…

あ、いや、すみません。

主人に言うことやないですね…」

また、濱田に戻りそうだ

「ううん、じゃあ今度は崇裕、…の分も作ってもらうね。」

「え？いや、さすがにそれは…」

「主人命令。」

「……はい。」

しゅんとした濱田を思わず笑った。

「笑わんでや！」

「なんか犬みたいで可愛くて。」

よしよしーなんてふざけて頭を撫でたら、

もう、ってため息を疲れるけど嬉しそう。

「この年になってあんまり頭撫でられることないからか分からへんけど、癒されるわ」

濱田は目を細めて笑った。