61. 流星と百合帆さん ページ11
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「俺、今、ほんまに好きな人おって…
そいつ、俺の世話ばっか焼くし、うるさいし、チビやけど
……俺のために頑張りすぎて倒れるくらい、
俺のこと好きで。
俺もそいつ…百合帆の事が好きです。」
百合帆さんは部屋の端で立ったまま顔を覆ってた。
泣いてる彼女の背中を、
隣にいた濱田がそっと押す。
「旦那様、申し訳ございません。
私も流星様に恋をしてしまいました。
……クビでもなんでも構いません。」
「私からもお願いします。」
続けて立った。
「流星には、私よりもずっとふさわしい人がいます。
それは彼女だと思います。
彼女でなくちゃ、流星の相手は務まらないと思います。
お願いです。
2人のことを許してはもらえないでしょうか。」
真剣な顔で流星を見つめる流星のお父さん。
「…はあ、…
…3人ともなんか勘違いしてるんちゃう？」
大きなため息をついた後、流星のお父さんは呟いた。
「流星の結婚相手はAさん、ではないで。」
「「はあ！？」」
「ええ！？違うんですか？！」
「逆に聞かしてもらうけど、誰がそんなこと言うたん？」
「いや…やって、二ヶ月後って合ってたし…」
流星が答えると、お父さんが流星のお父さんを見て笑い出した。
「お前そんなこと言ってたのか。」
「そうやないと、流星も本気出さへんと思ったし。」
流星のお父さんは、なあ？と流星の顔を見ると、
流星はハッとして騙されたって呟いて
椅子に座り込んだ。
ん？どういうこと？
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作者名：ちい
| 作成日時：2017年10月9日 0時
