漂流 (黄)

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家に着いたのは夜も深い時間だった。

「こんな時間に連絡しても大丈夫なのかな…」

とは思ったものの、多分向こうもすぐ寝ては居ないだろう。
今日は…土曜日。
まあ、いいか。連絡だけでも入れておこう。

『Aです。
今家に着きました。
今日はありがとう。』

と送った。
ものの1分程で

『堅苦しいなあ(笑)
今度は家まで送らせてな。
良かったら、また呑みましょう。』

と来た。
…恋愛が久々過ぎて、なんて返せばいいのかわからない。

とりあえず、
可愛いクマが『おやすみなさい』と言っているスタンプを送信して、寝ることにした。


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午前10時に目が覚めた。

ふと携帯を見ると、【じゅんちゃん】とのトークに1件、通知が来ていた。

開いてみると、
『おはよう』の文字の隣で、パンダがおしりをフリフリしているスタンプ。

『何そのスタンプ笑』

と送ったら、すぐに既読がついた。

『しげがよう使っとんねん、つられて買ってもうた(笑)』
と返ってきた。

その後も、取り留めのない会話をつらつら。
そう言えば、この人今日仕事ないのかな。そう思って、

『今日、仕事は？』
と送ると、

『今日は休みやねん』

と。続けて、

『なぁ。今からAの家行ってもええかな』

と来た。

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