Can't stop toxic ２

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Your side





稽古もリハーサルも見ていたのに、それでも本番の歌やダンス、お芝居に引き込まれ、魅了されて。




あっという間に物語は進んでいく。









–––––––––踏み出せ 踏み出せよ




その一歩を 踏み出せ････････････–––––








桐山くんの、のびのある歌声と歌詞が、胸に突き刺さった。







みんなはこうやって、進みたい道を進むべき道だと信じて、走り出したというのに。



わたしは一体いつまで過去や環境に囚われ、立ち止まっているつもりなのか。






「････わたしも、変わらなきゃ････。」






何をどう変わりたいかまではわからないけれど。



胸に熱く込み上げてくるモノの正体はきっと、彼らからおすそ分けしてもらった、生きるチカラ。






「わたし、７人のファンになっちゃった！」






そう言ったわたしの顔は、一体どんな顔をしていたんだろう？



目を丸くした喜多川さんが、一瞬固まったあと。






「はははっ！それはよかった！」






嬉しそうに笑った。








．








お芝居の最後、先に４人の名前が読み上げられた後。



少しの間を置いて、３人の名前が続いて。







「この７人で、俺たちはCDデビューします！」







その声が響き渡った瞬間の、会場全体を揺らすような嬉し泣きの声と、歓声。




あんな空気感は、あの日のあの場所でしか体験できないモノだと思う。





鼻の奥がツンと痛くなり、涙が溢れそうになったけれど、グッと堪えた。






「何も我慢することないだろうに」






喜多川さんは言うけれど、人前で泣くのは好きじゃない。



ふるふると首を振った。









．

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