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放課後、11月で結構冷えるのに、フェンス越しの校庭ではサッカー部員たちが汗水たらしながら練習に励んでいる。
ボールを追いかけ、走り、転び、蹴って、また走り。
急いで校舎を出たはずの俺は、いつの間にか、その光景をずっと目で追っていた。
色んな記憶がよみがえってくる。
今でも、鮮明に思い出せる。
いや、ずっと頭にこびりついて離れないのだ。

あの日の事が。

俺は、このサッカー部を2年の冬に逃げるように辞めていったっけ。
そんなことで俺がしたことが許されるわけじゃないっていうのはわかってるんだけど、瑞生に対する、贖いの気持ちもあったし、何より、俺はもうあのサッカーボールを追いかけるのが怖くなってしまった。
震える体を押さえつけて、俺は校庭から目を離し、帰路につくことにした。

「佐野先輩」

その時、俺は聞き覚えのある声に呼び止められ、声のした方に視線を移した。
そこには、サッカー部のゼッケンをつけた生徒が二人。

「こんなとこで何してるんですか?佐野先輩」

山中と書かれた体操服の上に掛けられたゼッケンが泥で汚れている。

「いや…。別に…今から帰るとこ…」

「そうですか。ならこんなとこで立ってないで、早く帰ってください。邪魔ですから」

「柔君…言いすぎやって…」

山中の隣で、少し怯えた表情を浮かべながら、曽野と書かれた体操服の生徒が俺をちらちらと横目で見ていた。
 

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作者名:milkssss | 作成日時:2020年1月11日 18時

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