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まぁ、俺も鬼じゃない。
確かに今の状況はとっても面白いし、もう少し楽しんでいたいけど、授業が終わるまであんまり時間がない。
「じゃあさ」の言葉を引き連れ、俺は更衣室の奥まで入り込み、吉田に手が届くぐらいの距離まで近づいた。
吉田の顔は何とも言えない悲壮感に満ちた顔をして、俺の足元を見ながら、逃れようと後退る。
そして、そんな俺から逃げようとする吉田をロッカーが背になるように追い込んで、そのロッカーに手をついて、人生初の壁ドンというやつを、こいつに決めてやった。
体を震わす吉田の顔が、俺の顔の数センチ前に。
こいつの吐息も、きめの細かい白い肌も、こんなにも俺のすぐ目の前にある。
だから俺は、ずっとこいつに言ってみたかった言葉を、何の躊躇もなく言ってやったんだ。
「俺と付き合ってよ」
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年1月11日 18時
