僕たちの帰る場所2 (ページ21)

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sk side

ステージに出てみてびっくり。
思った以上に多くの方が見に来てくれていて、盛大な拍手で迎えてくれる。
俺はワクワクのあまり、ついお客さんに手を振ったりしながらポジションにつく。

みんなが位置についたところで、束の間流れる沈黙。

そして、一曲目が始まった。俺の自信作、ショーの始まりにうってつけのパーティーチューン。

サビ始まりのこの曲。サビの振りは単純だけど、初っ端から全力で踊り、跳ね、みんなのテンションは最高潮だ。
Aメロに入るとリズミカルなメロディに合わせて振り付けを見せ、Bメロでは右に左にとステージを駆け回ってわちゃわちゃ。
あ、舘さまと翔太がじゃれてる…康二ちゃんと撮ったかな…

そして、もう一度サビがやってくる頃には、お客さんも勝手に体が動いている。
なんなら振りを真似てくれている人もいて、俺たちもアイコンタクトでそれに応えていく。
あの人今ふっかと目が合ったな、あっちは阿部ちゃんにやられたな…これは楽しいぞ、作戦大成功だ。

一曲目が終わると、少しだけMC。
fk「皆さん、本日はお越しいただきありがとうございます。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、僕たちは中学の同級生で、同じダンス部で活動していた仲間です。縁あって、今年、またみんなで集まってこのお店をやることになりました。
えー、この店の最高のメンバーを紹介します」

そして、それぞれが自己紹介を終えて、マイクがふっかの手元に戻る。

fk「今日のショーは、僕たちのとある友人のアイデアから生まれました。僕たちらしく、楽しいショーをお届け出来ればと思っていますので、皆さま最後までよろしくお願いします」

その『とある友人』めめの方をうかがうと、クールな顔が少しだけニヤついて、それを目ざとく見つけた康二にバシッと肩を叩かれていた。
それを見て、俺もまた笑顔になる。

さあ、ショーはまだまだこれからだ。