僕たちの帰る場所2 (ページ2)

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mg side

康二は俺にとって唯一無二の親友だ。

俺が芸能界に入ったのは高校に入ってすぐのこと。
それまでなんの変哲もない人生だったのに、たまたまスカウトされたのをきっかけに、勧められるままにレッスンを受け、気がついたら雑誌の専属モデルになっていた。
そこからは、あれよあれよと言う間にドラマや映画の出演が決まり、歌まで出させてもらえると聞いた時は本当に驚いた。

でもその分、学校で過ごす時間は減り、友達も一人また一人と離れていった。調子に乗っているなんて陰口を叩かれることもあった。

どんどん大きくなるRen Meguroの名前と、自分自身のギャップ。
本当の自分がわからなくなり、イライラして仕事も学校も投げ出したくなったこともあるけれど、そんな時、学校に行くと必ず笑顔で出迎えてくれたのが康二だった。

kj「俺はめめの1番のファンやから」
っていうのが口癖で、俺が落ち込んでいる時はいつも面白いことを言って笑わせてくれた。

高校を卒業してからも、俺は時間を見つけては康二と遊びに行った。康二が社会人になってからは、今度は康二の方が忙しくてなかなか会えなくなったけれど、それでも年に何度かは会って近況を報告し合った。
それで、この店のことを知ったのだ。

「だから、みなさんのことも康二からよく聞いてます。皆さんすごくあたたかい人たちだって。ふっかさんには特にお世話になったと聞きました」

fk「いや、俺の方が助けられることも多くて…今回の店のことも協力してくれたし」
ab「そうなの。みんなすごいカッコよく撮ってもらっちゃった」

康二をチラッと見やると、恥ずかしそうに照れ笑いして俺の後ろに隠れる。

iw「せっかくだから、康二と一緒に一杯ご馳走するよ」
「え、でも、いいんですか」
dt「康二の紹介じゃ仕方ないよね」
nb「ね。さ、こっち座って」

康二の言う通り、本当に素敵な人たちみたいだ。