僕たちの帰る場所2 (ページ1)

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思わぬ来客ページ1

fk side

Zuhauseのオープンから早ひと月と少々。
お客さまの入りは流石にオープン時より落ち着いてきた。
一説によると、この時期が売り上げの底で、ここからどれだけリピーターのお客さまを獲得できるか、話題を集め続けられるかが、飲食店の成功の分かれ目らしい。

そんな時だった。
康二が思わぬお客さまを連れて来たのは。

sk「いらっしゃいませ～。あ、康二くんじゃん」
kj「皆さんお久しぶりです。今日は、みなさんに紹介したい人がおって来たんです。友達なんですけど」

康二の隣にいたのは、背が高くて細身の男性。友達と言うだけあって、見た目は康二と同世代くらいだろうか。ただ、目深にかぶった帽子とマスクで顔はわからない。
「あ、じゃあみんな呼んでくるわ、待ってて」

しばらくして俺たちが店の隅っこに集まると、お友達はゆっくり帽子とマスクを外した。

mg「初めまして。康二の友達の目黒といいます。康二におすすめされて来ました。」
nb「…目黒…ってもしかして、モデルのRen Meguroじゃないですか？」
mg「はい」

「「うえええええ？！」」

みんなが驚いて声を上げると、Renは人差し指を立てて、しーっというジェスチャーをする。
Ren Meguroといえば、今若者に大人気のモデルだ。最近は人気が高じて、歌にドラマにとマルチな活躍を見せ始めている。

間近で見るRenは同じ人間とは思えないくらいで、今のジェスチャーでさえも画になっている。
なんでそんなスーパースターがうちに…？

kj「ふっかさん、なんでって思うてるでしょ。実は俺とめめ、あ、めめってRenのあだ名ですけど、高校の時からの親友なんです。で、俺の撮ったこの店の写真見せたら、来たいって」

康二、お前まじかよ…