夢はすぐそこに ページ38
nb side
資金の目処がついたので、いよいよ実際に内装工事に取り掛かる。
カウンターやテーブルは木目調の素材。
壁はオフホワイトだけど、ぐるっと一列、クレヨンで描いたみたいなカラフルなラインが入っている。
ふっかへの逆サプライズで集めた思い出のグッズは、色も形も様々な額に入れて賑やかに見せる。
落ち着きながらも遊び心を随所に取り入れたスタイルだ。
みんなにこのデザインとサンプル素材を見せたのは数日前。
「こんな感じだけど、どうよ」
sk「めっちゃいいじゃーん。この壁紙のラインとかすげえ楽しげ」
評判は上々。特に直しもなく、この案で工事をお願いすることになった。
そして、この時俺がふと漏らした言葉をきっかけに、もう一つ楽しい試みが決まったんだ。
fk「けどさ、翔太がこんなカラフルなの持ってくるって意外じゃない？普段シック目が好きだろ」
「例の思い出グッズを見せるにはって考えたのもあるし、あと、照の黄色いカクテルに感化されたの。あれ見て、6色どっかに入れたくなっちゃって」
ab「なんだそれかわいいかよ…だってよ照。よかったじゃん」
阿部ちゃんの声かけに急に恥ずかしがって、顔を手で覆っている照。
dt「あのカクテル、うちの看板メニューにしちゃおっか」
本気とも冗談ともつかないトーンで、舘さまが追い討ちをかける。
iw「マジで言ってる？だったら、内装と同じように6人分メニューに載せようぜ。それぞれのイメージに合うやつ見繕っといてやるよ」
sk「お、それすごくね？全員分飲み比べたくなるな」
ab「売り上げアップにもつながるかも」
iw「よし、じゃあ決まり。整ったらまた連絡するわ」
その言葉に盛り上がるみんな。俺もすごく楽しみだなあ。
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作者名：わかめ
| 作成日時：2020年1月15日 1時
