僕たちの帰る場所 (ページ14)

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fk side

俺の話に黙りこくってしまった2人。
特に、いつもぽんぽんと喋る翔太が黙るなんて珍しい。反対派の筆頭は翔太と予想していたけど、案外気持ちが揺れているんじゃないか。

静かな部屋に、時計の秒針の音だけがやけに響く。
沈黙に耐えきれなくなって、俺はもう一度口を開いた。

「頼むよ。…翔太、このまま照のこと忘れられると思った？言っとくけど、お前にはそれ絶対無理だからな。
照がいなくなった時キレてたのも、照のことちゃんと信じて大事に思ってたからだろ。
今だってそうだ。照が今でも不器用でアツい男だって思いたいんだろ。なのに、こんな風にすれ違ったままでいいのか？」

あれ、俺こんなこと言うつもりじゃなかったんだけど…これじゃ翔太を責めてるみたいだ。
でも、こうなったら一か八か、かもしれない。

「さっきも言ったけど、言い出しっぺは俺だ。照が進んで俺たちの力を借りようとしたわけじゃない。
安心しろ、照は何にも変わってねぇよ。
だからこそ、俺は6人にもう一度集まってもらいたいんだ。6人じゃなきゃ意味ない。だけど、6人いれば絶対に上手くいく。俺が保証するよ」

我ながらめちゃくちゃだ。
保証するなんて言ってるけど、今のところなんの根拠もない。広告マンをやってるうちに、こんなゴリ押しのスキルまで身に付いたんだろうか。

でも、絶対に上手く行く。なぜだかそう確信していたのは事実だ。

nb 「ふっか、本気なんだな」

だからほら、来たｰｰｰｰ

nb 「俺は乗った」

dt 「翔太…？」

nb 「と言いたいところだけど、最終判断は照本人に会ってからだ。涼太、いいよね？」

dt 「ああ、俺も話はわかった。だけど、やっぱり照の言葉で聞きたい」

うん、とりあえずは上出来だ。

「わかった。セッティングするから、そしたらまた連絡する。ありがとうな」

そう言って俺は舘さまの家を後にした。