僕たちの帰る場所 (ページ11)

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照が見つかったという知らせを涼太から聞いた時、一番に俺の心を覆ったのは、喜びでも不安でもなく、怒りだった。

中学の時のことを思い返す。
俺はあのとき、照のことを一生の仲間だと思ってたんだ。みんなだってそうだったはずだ。

なのに、あいつは俺たちに何も言わずにいなくなった。みんなは心配してたけど、正直俺はそんなに大人にはなれなくて、つい
「あんな奴のことなんて、もう知るかよ」
なんて言ってしまったりもして…
そこからは、他のみんなとも気まずくなってしまった。

そんな俺を一番フォローしてくれたのが、6人の中でもいちばんの幼なじみである涼太だった。
普段はもの静かで一歩引いて見ているキャラだった涼太が、柄にもなく騒いだりして、その輪の中に俺を巻き込んでくれたんだ。
俺が涼太とずっと一緒にいたいって思うようになったのは、多分この時からだ。

涼太の優しさに救われて、俺とみんなの関係も少しずつ戻っていった。
照のことはみんな胸の奥底に抱えながら、まるで初めからなかったことのようにして振る舞った。

それでよかったはずなんだ。
このまま忘れられると思ったのに。

なんで今更帰ってくるんだよ。

dt 「翔太…大丈夫か？」

「わかんない。ふっかの頼みってなんだろうね。俺、またみんなを傷つけるようなこと言っちゃったらごめんね」

dt 「いいんだ。そうやってすぐ顔や言葉に出るのも、翔太らしいと思うよ。みんなわかってるって」

そう言ってぎゅっと手を握ってくれる涼太。涼太のためにも、俺自身のためにも、しっかりしなくちゃ。