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126話:通じ合う心 ページ3

急な出来事に頭は追い付かず、言葉を発する事も、動く事も出来ない。
ギリギリと骨が軋む音が聞こえそうなほど、斎藤さんの腕は、私を力強く抱き締める。


貴女「ど、どうしたんですか?……あの、少し痛い、です」

斎藤「会津藩への恩返しなど、正当な理由を付けたいがために過ぎん」


私が痛いと言ったからなのか、ほんの少しだけ腕が緩んだ。
そして苛立ちを隠しきれない声音で呟く。


斎藤「あんたはここに残ると分かっていた。
だから、俺は残ったんだ」

貴女「……あの、それはどういう…」


私の身体に触れる腕は小刻みに震えている。
それは怒りで震えているのか、悲しさで震えているのかは分からない。

だけど、私がいるからこの会津に残ったと聞いて、私の胸はキュっと痛くなった。

やっぱり、私は重荷だよ。
土方さんと別れてまで、私の戦いに加勢する必要なんてないのに…。
私は、斎藤さんの枷にはなりたくなんてない…。


貴女「……今なら、まだ間に合います。
すぐに土方さんたちを、追ってください…」

斎藤「何故、そうなる」

貴女「斎藤さんにとって、私はやっぱり重荷なんです。
私が斎藤さんと新選組を、引き離してしまったから…」

斎藤「それは違う。
俺はあんたを重荷だと、一度も思ったことなどない」

貴女「でも、私は枷にしかならない!」

斎藤「あんたが枷になるのなら、外す必要もないな」


何を、言っているの…?
枷なんて、ない方がいいに決まってるのに。

斎藤さんの言っている意図が汲み取れない。
私が困り黙っていると、斎藤さんは小さなため息を一つ吐いた。


斎藤「あんたは俺より疎いらしい」

貴女「あの、言ってる意味が…」


すると、私を捕らえていた斎藤さんの腕が解かれ、ほんの少しだけの距離が空く。
不思議に思い、斎藤さんを見上げると、とても真剣な瞳が私を射抜く。

反らしてしまいたくなるほどの視線。
だけど、私は反らす事ができなかった。

そして次に紡ぎ出された言葉に、私の思考は完全に止まった。


斎藤「俺は、あんたに惚れている。
好いているのだ。だから、あんたを重荷だと思ったことはない」


………え?
今、好きだって、言った…?

思考は止まっているのに、私の頬を涙が伝った。


斎藤「何故、泣く」

貴女「分かり、ません…」

斎藤「……迷惑か?
迷惑だと思うなら、今すぐ俺を突き放してくれていい」

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まほろ(プロフ) - 朔さん» コメント&一気読みありがとうございます!風間の言葉遣いがなかなかに難しく、上手く表現出来ているのか不安でしたが、可愛いと言ってもらえてうれしいです♪なかなかに私の妄想が激しいものになってしまいますが、これからもよろしくお願いします(*´ω`*) (10月4日 9時) (レス) id: 92dfc97012 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメン失礼します!今日この作品を見つけて一気読みしてしまいました!!悲劇が無くて風間がかわいくて()大好きです!!!最近は薄桜鬼の小説を書いてる方も少ないので...(>_<)応援しています(^^ゞがんばってください!!長文失礼いたしましたm(__)m (10月4日 2時) (レス) id: af48bb8f49 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年10月2日 16時

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