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A「もう、猶予はありません。
山南さんは平助君に、
まがい物を飲ませてでも
生きて欲しいと言っています。
それは私も同じです。
ですが、まがい物を飲ませるわけには行きません。
いくら生きられるとしても、
羅刹になってはいけないと思うんです…。
平助君。生きたいですか？
生きて、また皆と一緒に…」
藤堂「俺は、生きたい！皆と一緒にいてえよ！
その為なら俺は、羅刹にだってなる！」
羅刹にはならせない。
絶対に。
羅刹になっては、
せっかく取り留めた命を捨てるのと同じだ。
ゲホゲホと咳き込んだ後、
私の手に生暖かい物が付いた。
血を吐いてる。
もう、時間はない…。
A「平助君。
鬼になる覚悟は、ありますか？」
藤堂「鬼に…？」
永倉「Aちゃん…、まさかっ！」
A「平助君が鬼になる覚悟があるなら、
私の変若水をあげます。
今すぐ決めてください！
一刻の猶予もありません！」
沖田「平助、大丈夫だよ。
今や僕も鬼だ。
それに僕がAちゃんの変若水を飲むって決めた時、
言ってくれたよね？
鬼になろうと僕は僕だって。
その言葉、そっくりそのまま返すよ」
いつの間にいたのか、
それとも最初からいたのかは分からないけど、
沖田さんが背中を押してくれた。
藤堂「……俺は、生きれるなら…っ、
鬼にだってなる！」
A「山南さん、ごめんなさい。
それでも、まがい物を使わせるわけにはいかないから…」
山南「それで藤堂君が助かるなら。
私だって、藤堂君を羅刹になどしたくはありませんから。
お願いします。
藤堂君を助けてあげてください」
永倉「すまねえ、Aちゃん…。すまねえ…」
平助君は皆に愛されていますね。
こんな人を死なすわけにはいかない。
私も平助君には死んで欲しくない。
生きて、欲しいから…。
A「誰か、少しでいいです。
平助君の頭を上げてください」
その言葉にドタバタと駆け寄る人。
「ちょっと我慢してくれよな」と言う、永倉さんの声が聞こえた。
懐に手を入れ、
赤い液体が入った小さな小瓶を取り出し、
それを平助君がいるであろう場所に差し出す。
A「一気に飲み干してください。
飲んだ後は苦しいと思いますが、すぐ楽になります」
藤堂「ごめんな…。ありがとう」
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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 斎藤さんと恋仲になって欲しいです。 (2020年5月24日 22時) (
レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まほろ | 作成日時：2019年9月19日 7時
