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袖でグイッと涙を拭いて、
指を畳に付けて頭を下げる。




A「お見苦しい所を
お見せして申し訳ありません。
私は千鶴の双子の妹、Aと申します」

3人「「「ふ、双子ぉ?!」」」




三人が驚きの声を出すと、
土方さんは「うるせえ!」と叱責。

驚きを隠せない平助さんたち三人を放っておいて、
経緯を話す。




A「姉様は江戸にいると聞いていましたので、
江戸の家に行ってみたのですが、もぬけの殻でした。
近所の方に尋ねてみれば、
京へ行くと言って出て行ったと教えられ、
姉様を探しに京まで来ました。

まさか、着いたその日に会えるなんて
思ってもみませんでしたが…」




泣き腫らした目をこれでもかと細めて笑う。
ここにいる人たちは混乱しているのか、
私と姉様を交互に見ている。

ちょっと面白い光景だな。




土方「千鶴に会えた事は良かったな。
だがな、こちとら再会の為に
連れて来たわけじゃねえんだよ」




では、何の為に?

首を傾げて土方さんからの言葉を待っていたのだが、
教えてくれたのは斎藤さんだった。




斎藤「あんたは見てはいけない物を見てしまった。
だから、ここに連れてきたまでだ」




"見てはいけない物"


京に来て見た物と言えば、
大きな門に煌びやかな着物に身を包んだ女性。
それに群がる男たち。

そして、真っ白い髪に真っ赤な目をした男の人。

見てはいけない物が何かと言われれば
一つしかない。

この人たちは知っているんだ。
あれが、どのような存在なのかを。

だけど、これは姉様に
知られない方がいいかもしれない。

私は目線で土方さんへ訴えかけた。




土方「………千鶴、お前は一旦部屋へ戻れ」

千鶴「え?どうして…」

土方「身内の詮議に同席できるわけねえだろ」

千鶴「……分かりました…」




姉様は納得していないようだったけれど、
それでも広間を出て行った。

土方さんは超能力者とかなのかな?
ただ目線を送っただけで
察してくれるなんて凄いと思う。




土方「それで?お前は何が言いてえんだ」




姉様が出て行ったのを見計らって、
土方さんが口を開いた。

これなら心置きなく話が出来る。
そう思った。

3:鬼→←****



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斎藤ようこちゃん(プロフ) - こちらこそです。 (2020年5月22日 17時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» 何度も読んで頂きありがとうございます!これからもよろしくお願いします☆ (2020年5月22日 8時) (レス) id: 186b1c0f08 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - コメントお願いします。嬉しいです。何度も読んでます。 (2020年5月21日 22時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» こんにちは!レスが遅れてしまい、申し訳ありません。気に入っていただけたようで嬉しいです♪こちらは完結しておりますので、最後まで楽しんでいただけると嬉しいです!コメントありがとうございます☆ (2020年5月21日 21時) (レス) id: 186b1c0f08 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - はじめまして。素敵な作品です。気に入りました (2020年5月16日 21時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年8月27日 9時

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