６：宣誓 ページ17
私はもう一度、
お偉いさんと土方さんに
向かって座りなおした。
そして畳に指を付き、深く頭を下げる。
A「姉様を守って頂きありがとうございます。
雪村家頭領であるAより、お礼申し上げます」
土方「いや、そんなこたぁいいんだけどよ…」
そこでやっと私は顔を上げる。
目の前には少し困ったように頬を掻く土方さん。
端正な顔をしてる人って、
どんな仕草をしても様になるよね…。
A「そこで、私はあなた方へ
御恩をお返ししたいと思います」
これは私の気持ち。
受け入れるか入れないかは、
この人たち次第だ。
A「雪村家の生き残りである
私たち姉妹は、あなた方新選組の力になりましょう」
土方「力に？」
A「今までは人間に手を貸してはいけない、
という掟がありました。
ですが、これは恩返しです。
私たちでお役に立てる事があるのでしたら
利用してください。
きっと、あなた方なら
上手に利用する事が出来るでしょう」
土方「いいのか…？本当は駄目なんだろ？」
従来なら、決して人間と結託なんてしてはいけない。
でも、現在の雪村家の頭領は私。
こんな時に、頭領という権力を使う私は
A「今の雪村家の頭領である私が
そうしたいと感じました。
もし、この話を受け入れてくださるのであれば、
私たちはあなた方新選組に忠誠を誓い、
あなた方の役に立つように努めます」
土方さんは思案するように、少しだけ目を伏せた。
そして、決意したような目を向けて口を開く。
土方「お前たちと結託してやる。
利用していいんだな？」
A「はいっ」
土方「普段は家事全般を頼む。
もちろんここに住んでいい。
Aの部屋も用意させる」
……はい？
利用していいって言ったけど、
家事全般って…、そんな事でいいの？
土方「ただし、お前たちの力が必要な時は
一緒になって戦ってもらう。いいか？」
A「もちろんです。
これでも私、武術全般得意ですよ」
土方「それは頼もしいこった」
やっと土方さんが笑ってくれた。
物凄く微かにだけど、
人が笑ってくれるのは嬉しいな。
土方「鶴の恩返しならぬ、鬼の恩返しだな」
今度はちゃんと声を出しながら笑ってくれる。
本当にその通りだよ。
鶴と違って強大な力を持つ
鬼の恩返しなんて、普通はないんだからね。
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斎藤ようこちゃん(プロフ) - こちらこそです。 (2020年5月22日 17時) (
レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» 何度も読んで頂きありがとうございます！これからもよろしくお願いします☆ (2020年5月22日 8時) (レス) id: 186b1c0f08 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - コメントお願いします。嬉しいです。何度も読んでます。 (2020年5月21日 22時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» こんにちは！レスが遅れてしまい、申し訳ありません。気に入っていただけたようで嬉しいです♪こちらは完結しておりますので、最後まで楽しんでいただけると嬉しいです！コメントありがとうございます☆ (2020年5月21日 21時) (レス) id: 186b1c0f08 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - はじめまして。素敵な作品です。気に入りました (2020年5月16日 21時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まほろ | 作成日時：2019年8月27日 9時
