Wednesday 数学 ページ4
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私、数学が本当に苦手なんです。
証明とか図形とかとにかく大嫌い。
────というわけで今日もやって参りました。
毎週水曜日恒例の数学〜(棒)
数学の担当は伊野尾慧先生。
外見は可愛いくて頭撫でて髪の毛をくしゃくしゃって
したいくらいなんだけれど。
またこれも性格っていう問題があって。
苦手な教科で成績が上がらないどころか
全教科の中で成績最低。
で、今日は図形の問題を聞いてるのだが。
伊野尾「ここがx、ここがy!
なんで分かんないかな〜基本中の基本なのに〜」
私はそれが分からないから頑張って
ドSだけど伊野尾先生に聞いてるのに
もうドSは勘弁だしキャパオーバー。
「あの、基本中の基本でも私には難問なんです!
だからもう少しゆっくり優しく…
教えていただけないでしょうか?」
伊野尾「あぁ?」
「はい、すみません。頑張ります。」
すると何故か先生は私のベッドに寝んだと思ったら
謎の沈黙が流れれた。
「…」
伊野尾「…」
もう我慢できず、その沈黙を破る。
「あ、あの!ここ次お願いします!」
「…」
────伊野尾先生…ね、寝てる?!
起こした方が…いいのか…??
「寝てるなら…起こさない方がいい…よ、ね?」
伊野尾「来いよ…」
────え?来いよとは?!…寝言?
でも寝言に話しかけると、
夢から戻ってこれないって言うよね?
「先生〜…起きて〜。」
聞こえるはずないって分かっているが、
一応起こすために声を掛けてみる。
「…ぅわっ!!」
寝てると思ってた先生がいきなり私の腕を引っ張って
私は先生の腕の中へと閉じ込められる。
その腕は細いのにちゃんと男の腕で、
私を離してはくれない。
「離してくださいっ!!」
ジタバタ暴れてみるが、全く解けない知恵の輪のよう。
伊野尾「来いって言ってんのに…来ないのが悪いんだよ?
Aも寝たら少しは成績上るはず…zzz」
「先生…ちょっと…!!」
伊野尾「少し黙って。」
私は耳元でそう言われながら頭を撫でまわされる。
「…っ///」
何も言えないまま伊野尾先生の言いなり。
何も教わらないまま終わってしまった。
気付くと私も一緒に三時間以上寝ていた。
外は薄暗くなっていて伊野尾先生の営業終了時間を
1時間も超えていた。
今日もこんなだし他の日もしっかり変なこともしてくるけど
わかりやすく教えてくれるから次も期待してしまう。
──── でも…来週は何も聞けなさそう…。
この先生に頼んでから
私の数学の成績が少しだけ上がった。
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伊野尾慧音@テスト勉強のため低浮上(プロフ) - この作品すごくおもしろいです!!これからも更新頑張ってください!! (2016年11月14日 15時) (携帯から) (レス) id: 7ac9bc2836 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MÏαyα | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miayahome1225/
作成日時:2016年11月12日 14時