Monday 現代文 ページ2
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今日も来る。
月曜日は決まって現代文。
担当は山田涼介先生。
今日は分からないところを聞けるようにしておけ
って言われていたから聞けるようにはしておいたけれど。
<ピンポーン
部屋を出て階段を降りずに下の玄関を覗くと
先生とお母さんが話してる。
母「じゃあ今日も宜しくお願いしますね。」
涼介「はい、お任せください。」
笑顔でそう言うと涼介先生は階段を上がってくる。
二階には私の部屋。
父と母は夜遅くまで帰ってこない。
父は先生が来るよりも先に出て行き、
母は山田先生との話が終わるとすぐに家から出て行った。
涼介「はぁ〜疲れた。Aん家すごく遠い〜。」
そう言いながらさっきまで綺麗に着ていたスーツを
荒く脱ぐ。
下の名前で呼び捨てにされるのももう慣れてしまった。
「ごめんね、先生。毎週来てもらっちゃって…」
早く始めて早く終わしたくて私は机と向かい合った。
すると、突然先生は私の首に手を回してきた。
涼介「ごめんなさい…だろ?」
「はい、ごめんなさい…」
これが涼介先生の本当の顔。
"イケメンで優しくて教え方がわかりやすい"
それは私の親や友達、ご近所さんたちの前での話。
"イケメンで俺様なドSなのに教え方がわかりやすい"
これが涼介先生の私に見せる素顔。
そう思った瞬間、
私は手を強く引かれベッドに押し倒される。
涼介「あれ?聞こえないよ?
もっと大きい声で言わなきゃ…。」
「やっ…やめてください!/////
こんなことしてたら…クビになっちゃいますよ?!」
言いかけると強引に唇を奪われる。
「っ…////」
涼介先生の気が済むと、
肌に息がかかる程度の距離で先生は決まってこう言う。
涼介「悪い。今日も魔が射した。」
そして私も決まってこう言う。
「大丈夫です…///」
心の中は全然大丈夫なんかじゃない。
さっきから鼓動が高鳴っていてうるさいくらい。
恋愛は未経験ではないがこんなに熱い思いをしたのは
初めてだった。
そして、いつもの指定位置に座ると笑顔で先生は言う。
涼介「じゃあ始めるぞ。分からないところ。」
「あ、はいっ…//ここ…です。」
涼介「え?ここ前やらなかったか?」
「え、やってないです。」
涼介「はいはい…じゃあやろうな。これは〇〇が…」
一度は面倒くさがるけれどちゃんと優しく教えてくれる。
────来週の月曜はなに聞こうかな…。
この先生に頼んでから
私の現代文の成績が不思議と上がっていった。
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伊野尾慧音@テスト勉強のため低浮上(プロフ) - この作品すごくおもしろいです!!これからも更新頑張ってください!! (2016年11月14日 15時) (携帯から) (レス) id: 7ac9bc2836 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MÏαyα | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miayahome1225/
作成日時:2016年11月12日 14時