エピローグ ページ36
「判ってるな、依頼人に粗相のないように！」
相も変わらず国木田さんの真面目な声が武装探偵社の事務所に響く。
治くんが面白がって
「国木田君は我が探偵社のお母さんだね」
なんて茶々を入れるものだから、余計国木田さんの額に青筋が浮かんだ。
国木田さんは端末をいじりながらも治くんに噛みつく。
治くんはもう何度も読んでいるであろう完全自 殺本を読みつつ、国木田さんを適当にあしらっている。
「まあ二人とも、ほどほどにね」
『そんなに気張らなくて大丈夫だよ』
私と治くんが声をかけると、後に続いて社長も声をかける。
「……行ってこい」
乱歩さんはいつも通り駄菓子を食べながらゲームをして、谷崎くんは事務仕事をしながらも穏やかな笑みを浮かべている。
その向かいにはナオミちゃんがいて、賢治くんは大事そうに植木鉢を抱えて笑顔だ。
気だるそうにしながらもこちらを見ている与謝野さん。
「お気を付けて」
ナオミちゃんの柔らかい声が届く。
『さ、行ってらっしゃい』
二人の背中をポンと同時に軽く押せば、二人は振り返って笑顔を浮かべた。
敦くんが鏡花ちゃんの手を引きながら
「それじゃあ、行ってきます！」
と元気に云って、出ていった。
暖かな光が差し込む探偵社。
自分のデスクに座って淹れたての紅茶を口に入れる。
うん、美味しい。
心身ともに癒されながら窓から外を眺める。
毎日事件が起こり、時に笑顔、時に悲鳴が溢れるこの街。
私達が守るべきこの街。
今日も平和な一日になることを静かに願う。
私の胸中は穏やかで、いつかの嫌な予感なんて覚えていない。
私はまた一口、紅茶を飲んだ。
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jumpcontrolbear(プロフ) - 消しゴムクイーンさん» コメントありがとうございます！！そうだったんですか……ぜひ余裕がありましたらDVDでご覧下さい！終始悶えます（笑） (2018年9月9日 1時) (
レス) id: 10ce31b7ea (このIDを非表示/違反報告)
消しゴムクイーン(プロフ) - こんにちは。DEAD APPLE…私、見れなかったんですよ！見たかった……これからも頑張ってください！！ (2018年8月15日 13時) (レス) id: b53efceb36 (このIDを非表示/違反報告)
jumpcontrolbear(プロフ) - なたさん» コメントありがとうございます！！本編の方も読んでくださってるんですね！ありがとうございます！すごく嬉しいです！更新頑張ります！ (2018年5月4日 23時) (レス) id: c47121f885 (このIDを非表示/違反報告)
なた - このシリーズめっちゃ好きなのでデッドアップル編まで読めて嬉しいです！これからも頑張ってください (2018年5月4日 22時) (レス) id: a61dc9da8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だし丸 | 作成日時：2018年3月23日 18時
