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「詰まらんな。天使 Aとやら」
「初めまして、宿儺くん」
虎杖くんの頬の辺りから、声が聞こえたので、挨拶をする
「ふん、許可なく呼ぶな」
「うわぁ、気難しい奴」
そう言いながら、虎杖くんの頬を突付いた
「すーくんって呼ぶぞ、コラ」
「気安く呼ぶな」
「お子ちゃまか。そんなんだから、伏黒くんに嫌われるんだぞ」
人の頬に向かって話をするのは、何とも微妙な気持ちになる
「たかが数十年の小僧が」
「おや、本当にそう思う?」
宿儺くんに問い掛ければ、何の返答も無く消えてしまった
「で、結局何なのよ。虎杖と吉野だっけ?何かあったの?」
「あー、えーっと、長くなるんだけどさ」
もとに戻った虎杖くんは、吉野くんとの事を伏黒くんと釘崎さんに話した。二人は文句を言いながらも、ちゃんと聞いていて、それを遠くで見守るだけとなった
「事情は分かったが、大丈夫なのか?」
「あ、ああ、うん。ごめんね、信用出来ないよね。僕の事なんて・・・」
「じゃなくて、そのツギハギ野郎に、命狙われんじゃないのって話よ」
伏黒くんの言葉足らずに、釘崎さんがフォローを出す。それに吉野くんは、驚いている様子だった
「どうなん?先生」
「あ、俺が答えるべき?」
「当たり前でしょ」
「えーっとね、吉野くんとお母さんには、俺の住んでるマンションに住んでもらってるから、安心してよ」
俺達が力を込めたブレスレットも渡しているので、多少の事なら回避する事が出来るはずだ
「先生って、割りと凄いんだな」
「割りとってなんよ。まぁ良いけど。俺の作った加護領域にいるから、呪霊みたいなのは入れないよ」
「え、俺は?入れんのかな?」
「虎杖くんは入れるよ」
虎杖くんの中に、宿儺くんが入っているだけの状態なら、別に問題は無い。呪霊では無いから。ただ宿儺くんの状態だと、呪霊になるので入る事は出来ない
「ただ、」
「虎杖が領域に入って、その中で宿儺に代わった場合は、どうなるんですか」
「そうそれ。それが問題かな。ま、どうにでもなるから、それほど問題じゃないか」
代わった瞬間に、虎杖くんの体が粉砕される訳でも無いので、問題は無いとは思う。マンション内で暴れられたら困るけれど、大した問題でも無い
「天使先生って、俺が思ってるより強いんか・・・?」
「そうでもないよ。呪霊ごときには負けないけどね」
「かっけー!!」
「でしょ?もっと褒めて」
適当に、ふざけた事をやっている内に、虎杖くんはいつもの調子に戻っていたので、少しばかり安心した
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作者名:空白可能 | 作成日時:2021年1月2日 12時