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驚く俺たちを尻目にそいつは車を降りて準備を始める。俺も車を降りた。
「……勝手に行こうとしてんじゃねぇよ、A」
こいつを“さん”なんてつけて呼ぶのは気に食わなかった。
Aは振り返って俺のことを無表情で見つめる。その沈黙が、落ち着かない。
「総悟でもAさんと呼ぶのに、こっちのガキは大層なこった」
「ガキじゃねぇ」
「なら大人にさん付けぐらいしたらどうだ」
「お前はなんか癪に触るから嫌だ」
「クソガキだな」
「あ”？」
そんな会話をしながらもトランクから何かを取り出そうとするAの腕を掴んだのは傑だった。
「A、待っていて欲しい」
傑もそうして止めに入ったが、Aははぁ、とため息を吐き出した。
「ひと回りも違うガキを、人が何人も死んでる危険な場所にガキだけで行かせられる訳ねぇだろ」
傑に腕を掴まれながらも、Aがトランクから取り出したのは呪具だった。
なんでそんなもん持ってんだ。お前みたいなのに一番渡したらいけないもんだろ。
「それに、あのゴリラっぽいお前らの先生からなんかおもしろそうな武器もらったんだよなー。…………試してみてぇ」
「お前最後のが本音だろ！」
Aは目を輝かせながら呪具を持ち上げて見ている。
「おっし！！行くぞお前らァ！！鬼狩りじゃ！！」
「鬼ってどこ行くつもりだよお前」
傑の手から抜け出し、Aは任務地へとずんずん進み出した。ほんと馬鹿。
傑の方を見やると心配そうな表情でAの背中を見つめていた。
「行くぞ、傑。馬鹿を追う」
「……そうだね」
俺たちもその背中を追って早歩きで追っていった。
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フルーツパンチ侍(プロフ) - mooさん» ありがとうございます(^ ^) ふらつきシリーズも、もう次の6作目まで。終わる終わる詐欺はしないので(きっと)、やっと脱稿して私も多分チーズ蒸しパンになれます(˘ ˘) (2023年9月24日 2時) (
レス) id: 7959978e00 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 面白かったです！ (2023年9月22日 0時) (レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フルーツパンチ侍 | 作成日時：2023年8月29日 19時
