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13話 ページ15

「予定外の呪霊が出たんだって?」

「はぁまぁ。
特に問題ありませんでしたよ。
というか1年生動けすぎでしょう」

例のごとく帰り道に五条さんに捕まった。

自分たちの時はどうだったかなぁと思い出して、
あぁ全部この人と夏油くんがやってたな、
と思考を辞めた。

「で、なんの用事で帰ってきたの?」

「しっつこ。
しつこい人は嫌われるーーー、ってか!」

急に声を高くした私に、
気圧されたように何、という五条さん。

「ワンナイトばっかりやってないで、
ちゃんとした御相手を見つけて貰えません?
私実家に帰る度聞かれるんですけど」

この際だ言ってしまえ。

私はそう思って口にする。

自分の結婚を急かされるのも嫌だけど、
人の結婚を急かされるのもなんか嫌だ。

つーか顔はいいし
背も高すぎるくらいなんだから、
結婚くらい容易だろ、
そう思ったあとで性格がねーから無理か。

ぽんぽんと頭の中で考えていると、
不意に不機嫌そうな五条さんの顔が目に入った。

なんだよその顔。

「僕に早く結婚して欲しい?」

「まぁ、いちいち五条様のところのお坊ちゃんに、
いい相手はいそうかい?お前
なんて言われるのが無くなるなら
結婚しろとは思いますけど」

「催馬楽だってまだじゃん?」

「はぁ。まぁ私は心配ないと言いますか」

どうせ家督は弟が継ぐ。
いつ死ぬかもしれんし、
別に伴侶が欲しいと思ったこともないし。
結婚しなくてもいいかなぁ、
しても仕事が終わってからーーー、
なんて考えていると、
五条さんはますます不機嫌になったようで。

「で、なんの用事で帰ってきたの!」

と声を荒らげ始める始末。

「用事は用事!
プライベートの部分に踏み込まないでください」

話聞かなかったからって
そんな怒んないでくださいよ。
あんたの沸点はほんとに読めんな。

とか何とか考えながら言ったのがバレたのか。

「ふーんそんなこと言っていいんだ。
僕が本家なんでしょ?
ずっと敬語だし」

ニヤニヤと笑いだした五条さん。

いつかしたように目隠しがぐいと持ち上がる。

「吐け」

「恐喝は犯罪です」

昔はもっと目付き悪かったし、
もっと冷たい目で見られていたから、
今更凄まれたとてどうってことは無い。

「…………あんたに会うため。とか。」

面倒になって
ちょっとからかってやろうと口にする。

「は?」

え、と思うほど、
帰ってきた声は低かった。
なんで怒ってんの……

やっぱわからん!!!
私はそう結論づけて諦めて走って逃げた。

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ワイヤー女 - 新さん» ありがとうございます!!とても励みになります!これからも是非ともよろしくお願い致します! (2020年5月25日 16時) (レス) id: cedc192f36 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めっちゃ好きです!!全てが好きです!!更新頑張れぇぇぇぇぇ!!!!! (2020年5月25日 13時) (レス) id: e596ede8e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よく骨を折る田中 | 作成日時:2020年5月23日 18時

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