本物の怪物【殺戮の天使】 (ページ44)

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episode43 ページ44

＿レイチェルside＿

ザック「こいつの顔見たか！？傑作だったなぁ！おい！はははははっ！」

ルシ「お前が楽しそうでよかった。まぁ、俺も楽しかったけど」

ザック「まぁ、殴り足りねぇが、すっきりしたぜ」

ザックとお兄ちゃんはさっきのことを楽しそうに話している。

エディはエレベーターの開閉スイッチを探してくれている。私は何もできず、ずっと立ち尽くしていると、ザックとお兄ちゃんが私の方へ近づいてきた。

お兄ちゃんはキャシーを背負っている。

ザック「お前もよくやったじゃねぇか！少し腹が痛ぇくらい、なんてことねぇくらいにスッキリしたぜ！」

ルシ「ザックもこうご満悦だし、そろそろ行こう」

レイ「……もう大丈夫なの？」

ザック「あ？こんくらいなんともねぇよ」

ルシ「俺も大丈夫だ」

レイ「わかった。でも無理は……」

そのとき、ザックに頭を軽く叩かれた。

ザック「うるっせぇ、テメェはテメェの心配してろ」

エディ「ねぇ！！鍵開いたよ！！」

エディの言葉にお兄ちゃんが応えて、私達は部屋の外へと出た。

部屋の外に出ると、そこは最初に通った廊下だった。

ルシ「たしか、開いていない扉があったよな？そこへ向かおう」

レイ「うん」

開いていなかった扉を開けて、廊下を歩いていると、壁に文字が書かれていた。

“扉を開けたくば、神に名を告げよ

己に偽りがないのなら

己に宿るその名を

そして、自分が何者であるかを知れ

__ただし、神は穢れたものは要らぬ”

少し進むと、今読んだ文章が意味することがあった。だから、私はザックのネームボードをくぼみにはめ込んだ。

そうすると、エレベータが動いて、ザック達が乗り込む。

私は乗る前に余ったお兄ちゃん達のネームボードを床に置いて、エレベーターに乗った。