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「…五条がキレながら呪詛師探しに行ってたよ。」
『そうなんだ、』
「じゃあもう少し寝てなよ。私はちょっと呼ばれてるから行くね。」
硝子にお礼を言い、また1人になった。
あの日、私は確かに地面に落下した。
…本当に落下したのだろうか。
それすらもわからない。
どうやって高専に戻ってきたのか、ホテルのチェックアウトや荷物はどうなったのか。
全部わからないまま。
「A!」
何もかも開けっ放しで駆け寄ってくる愛しの人。
「痛い?大丈夫?」
『少し痛い。』
目隠しを外しながら、ベッドサイドに椅子を引っ張ってきて座る。
「まさかとは思ったけど本当に倒れてるからビビった。」
『…悟が助けてくれたの?』
「え、…覚えてないの?」
覚えてるところまで話す。
「ずっと連絡返ってこないからそれ頼りに様子見に行ったんだよね。」
それ、と指差されるスマートウォッチ。
『…これ?』
「そう。Aって携帯もパソコンも腕時計も全部連携してるじゃん。……こっそり僕の携帯も位置情報共有できるようにしたんだよね。」
『……全然知らなかった。』
「返事はないし携帯と腕時計はバラバラで位置情報表示されてるし、おかしいなと思って見に行ったら、A、特殊な物に包まれてたよ。」
Aの術式に間違いなさそうだけど、ふわふわして温かい何か。と言われた。
その後高専で硝子の治療を受けて、ホテル関係は全部悟が対応してくれたみたい。
『ごめん、なんかいろいろ迷惑かけて。』
「…どれだけ心配したかわかってる?
あの補助監督も事件に巻き込まれたのかと思って、Aの怪我の事も聞きたかったし、血眼になって探したよ。
案外すぐ見つかって、Aの事殺そうと思ったって聞いてさすがにキレたけど。」
大事な話する時は必ず目を見て話してくれる。
悟の泣きそうな顔が、私の胸を痛くする。
ごめん、しか言えなくてごめん。
「Aもさ、強いの。正直、今の僕より強いんじゃないかなって思う。それは練習や努力の結果ですごい事なんだけど、呪詛師側からすると、その強さは邪魔だからAを暗殺するように言う人がいるの。」
殺せばお金が入るとはそういう事だったのか。
もっと周囲への警戒と自分を守ることに全てを尽くしてほしいと言われた。
「…24時間一緒にいてあげたいけどさ、それは難しいから自分の身は自分で守ってね。」
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くまこ(プロフ) - riyaさん» ありがとうございます(;o;)先程番外編公開しました! (2021年8月21日 9時) (レス) id: aae8dbd6e7 (このIDを非表示/違反報告)
riya(プロフ) - 良かったです。番外編楽しみに待ってます。素敵な物語を読めて感謝 (2021年8月21日 9時) (レス) id: 0599723b2d (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - あーちゃんさん» ありがとうございます! (2021年8月18日 0時) (レス) id: 45252353b5 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - 次も、楽しみにしてます (2021年8月17日 12時) (レス) id: 104e5b7174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くまこ | 作成日時:2021年8月10日 20時