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私のホストクラブでの内勤、いわゆる裏方の仕事は事務仕事、掃除からキッチンでの調理、お酒の用意やヘアメイクと多岐に渡る。
初日の私の仕事はキッチンでの調理。
といってもうちの店はフードメニューは扱っていない為、主にお酒を用意するのみの簡単な仕事だ。
カクテルはホストたちが自ら作っているらしい。
キッチンは表からは見えないようになっていて、表にはカウンターがありバーのようなスペースが設けられている。
お客様とホストたちが談笑する声が聞こえてきて、私は思わず耳を澄ませた。
「聖夜くん！ 今月もNo.1おめでとう〜」
「ありがとう♡ じゃあ……頑張ったご褒美、欲しいねんけど？」
「もう、おねだり上手なんだから〜！ じゃあエンジェル入れちゃおっかな〜」
エンジェルは瓶の羽模様がきらきら光るお酒だ。
可愛らしい見た目だが、値段を見て驚愕した。値段は全然可愛くない。
うちの店のNo.1ホスト、源氏名聖夜こと誠也さんは甘い台詞とおねだりを駆使して今月も順調に売り上げを伸ばしている。
「樹くん髪切った！？ どんな樹くんも好き〜！」
「はは、ありがとう。俺も好き」
「翔太〜〜このシナモン可愛くない？」
「ん？ あー、俺はお前の方が可愛いと思うけど」
樹さんや翔太さんも人気ホストだ。
よくもこんなにすらすらと歯が浮くような甘い言葉が出てくるなぁと感心してしまうほど、
甘い台詞と吐息(とお酒)で女性たちを酔わせているみたい。
……結局は金が全ての、想像通りの世界だ。
金に見合った『ご褒美』をホストたちは提供してくれる。
私だってそう。ここに来たのは、結局はお金目当て。
一方で、自分の普段の生活とはかけ離れた煌びやかな世界に憧れがない訳ではない。
私はまた、ホストクラブに来る女性たちにも同じような気持ちを抱いていた。
可愛くしてきていて凄いな。みんな笑顔で楽しそう。こんな風に素直に甘えられたら。
普通の女の子として生きる道を失ってしまい、ついに夜の世界への扉を開いてしまった私は、より一層羨望の気持ちを強めていた。
ぼつり、その叶わない夢を口にしてみる。
そうすると、思いがけず返答がきた。
「甘えていいよ？」
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優月 - 早く次の回がみたい！ (2021年5月14日 21時) (
レス) id: 8cdf8fb842 (このIDを非表示/違反報告)
sakihamu87(プロフ) - これからも応援してるので、更新待ってます！ (2020年8月30日 11時) (レス) id: 3dbb4413c0 (このIDを非表示/違反報告)
Hi美好き！ - とてもこのお話大好きです！無理せずで良いので更新してくれると嬉しいです！楽しみにしてますね！ (2020年7月3日 15時) (レス) id: ca22547b02 (このIDを非表示/違反報告)
くり - 初めまして！このお話すごく面白くて続きが気になります、、（ ; ; ）ゆっくりでいいので更新していってほしいです、、 (2020年6月3日 21時) (レス) id: 21768f6b4b (このIDを非表示/違反報告)
おもち - ほんとにほんとに久しぶりなんですけど、よくリクエストを送ってたもっちーです（笑）やっぱりあやちゃんの文章は好きだなって思います!!これからも応援してます！！ (2020年4月17日 22時) (レス) id: f8c7f97da8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayacororo* | 作成日時：2019年8月16日 1時
