・・4・・ ページ4
-You SIDE-
なんて馬鹿なことをしたのだろうと3分前の自分を恨む。
重さ的には全然余裕だけど。
「前見えない…階段降りれない…」
自分の頭よりも高く積み上げられた本のせいで完全に視界が遮られている。
一回本を下ろすことも考えたけどそんなことしたら一気に傾いて崩れるのが目に見えている。
流石にそのまま階段降りるのは危ないよなぁ。
何もなくてもたまに落ちるのに。
「ロビンは…よし、いない」
さっきまで息を巻いてまかせろ、といった手前ここでロビンに頼るのはあまりにも格好が悪すぎる。
というか誰かに頼ること自体良くないのかな。
こんなことくらいで。
「…私なら大丈夫」
自己暗示のようにそう呟いて私は歩を進めた。
段差があるせいで一段降りるたびに腕の中の本の山がぐらぐらと揺れる。
身長が小さくて足の短い私からしたらそれが余計顕著になる。
ロビンやナミは私と同じ性別なのに全く身長が違う。
どんなに羨んでも身長は私を見放したらしい。
150�僂發覆せ笋凌板垢呂海寮こΔ任楼掬歸�に低い部類に入る。
「はぁ…」
大きなため息をついたとき、急に視界がクリアになった。
「お前なぁ…この量を一気に運ぼうとすんじゃねぇよ」
「ゾロさんどうかした？」
気づいたらゾロさんが近くに来ていたらしい。
私の腕の中の本を半分以上かっさらっていった。
「それ私運ぶんです」
「俺もやる」
「…私一人で大丈夫でしたよ？」
「階段降りんのに何分もかかるやつの言葉じゃねぇだろ」
ぐうの音も出ない。
でも本当に私一人で大丈夫だったと思うんだけどな。
「…これ結構重かっただろ」
「いや、そこまで。だって私ジャックナイフ使うんだから腕は鍛えてるしね」
「それでも無理すんな、頼れっての」
私の言葉には聞く耳も持たずにスタスタとゾロさんは階段を降りていく。
20冊程度あった本、私の手の中には3冊だけ残っていた。
「ゾロさんゾロさん」
「んだよ」
「ありがとう」
私知ってるんだよ、私がいつもお礼を言うとゾロさんが微かに笑ってるの。
ゾロさんはいつも私に『頼れ』って言ってくれる。
でも私は頼り方なんて知らないで生きてきた。
だから私はきっと大丈夫だよ。
でもね、階段、私のほうが3段も高い場所にいたのにゾロさんのほうが身長高かったのは解せないな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 373人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
三枝(プロフ) - ｢かわサンジ｣から来ました！｢かわサンジ｣も｢大丈夫｣も面白くて、2作品を一気見してしまいました！更新楽しみにしています！！ (2021年3月27日 17時) (
レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - 名無し99169号さん» ありがとうございます…！自分のペースの更新になってしまいますがどうぞよろしくお願いします (2020年1月23日 17時) (レス) id: e9f9a3443e (このIDを非表示/違反報告)
名無し99169号(プロフ) - 作品最高なので更新楽しみしてます！頑張ってください！ (2020年1月23日 0時) (レス) id: bde8d8e885 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：望 | 作成日時：2020年1月15日 15時
