joKer 2

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『昔からコツコツ集めてた屋敷の情報。怖くて逃げたかったから、どうすれば逃げれるか調べてた情報が今更役立つとは』
「パソコン借りて良い？今見たい」
『どうぞ』


宮田はSDカードを挿入すると、うわ凄いなんて言いながらカチカチし始めた。やっぱりこういうときの宮田はイキイキしている。



「こんだけ情報あれば、1日でウイルスまで作れるよ」

なんか嬉しそう。


『まあ私そういう話あんまり分からないから、宮田に任せる。今日出て行って、遅くて明日の夜までには侵入するつもりだからよろしくね』
「分かった、任せて」

宮田はSDカードを抜くと、ポケットにしまった。


『じゃあそろそろ行くね』
「リビング抜けて出ていくの？」
『だってこんな地下に他に出口あるわけ？』
「俺の部屋にあるよ。セキュリティーのコードとかセンサー繋ぐ為に、俺の部屋の天井は外に繋がってる」
『え！本当！ラッキー』
「…皆に挨拶しなくて良いの？」
『…いいや。さっきの冷たい目、結構心に刺さるからね』

宮田はそっか、と言って立ち上がる。


静かに私の部屋を出て、さらに奥の宮田の部屋に入る。女の子のフィギュアが沢山。壁にはなんか掛かってるし。


『…パソコンとアニメ』
「俺の嫁達」
『…お幸せに』

満足そうに笑う宮田を無視して、パソコンを見る。うわ、こんなにコードあるんだ。よく玉森、狙って切れたな。


「…玉が線を切れたのって、俺が前に教えたことあったからなんだよね。まあ逆に言えば教えたことあるの玉だけだったし、玉以外にこんな複雑なコード切れると思わなくて…さ。それで分かったんだよね」
『そっか』


信用して教えたのが今回の結果を招いたなんて、宮田も負い目を感じてそう。


「はい、これ無線機。俺のやつあげるね」
『…他にないわけ』
「何で嫌がるの」
『変なシールついてるじゃない』
「可愛いでしょ？俺の嫁」
『剥がすね』
「え！ああ…ひどい……」
『他にないわけ？』
「無線機管理してるの玉だから、予備は玉しか持ってないんだよ。俺は後で新しいの貰うから、それあげる」
『…どうも』


シールをガリガリ削る。


「あとこれ中継機。…で、ここから出るんだけど…っと！」
『…埃っぽい』
「掃除してなかったからなあ、でもここを道なりに行けば抜けれるよ」
『了解。じゃあもう行くね』


宮田が開けてくれた天井のドア。
少し重い中継機を椅子に乗って先に上げて、私も飛び乗る。



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