解放 ページ10
Aside
ガラスの破片と共に部屋に入ってきたのは……
重「Aっ!!」
ずっと待ちわびていた人だった。
私以上に驚いている副社長は腰からナイフを取り出して、私に向けて振りかぶった…………が、そのナイフは乾いた音を立てて床に滑り落ちた。
一瞬の出来事でなにが起こったのかわからなかったけれど、窓の外を見るとこっちに向けて銃を構えている流星の姿が。その銃口からは煙が出ている。
すかさず望が副社長を拘束した。
その出来事は本当に一瞬だった。未だぼーっとする頭で改めてみんなのスペックの高さに驚かされる。
重「Aっ、大丈夫か?」
「はぁっ………だい、きっ、助けてっ………」
神「しげ、これ………」
智洋が持ってきてくれたブランケットを破られたブラウスの上に大毅がかけてくれた。
手と足の紐を取ってもらい自由が帰ってきた。しかし、いつの間にか飲まされていた薬の効果は切れない。
明らかに様子がおかしい私を見て、みんなもだんだんと怪訝な顔になっていく。
重「A、どうしたん?」
そう言って肩に置かれた大毅の手にさえ、びくりと反応してしまう。
「……ん、ぁ、あれ」
机に置かれた小瓶を指すと、それを見たみんなはさらに顔をしかめてしまった。
中「照史、解毒剤作れへん?」
『ふはっ、残念だったな。それは解毒剤が効かない強力なやつだ。自分の汚い欲に苦しめ。』
小「てめぇ、ふざけんなや!」
望が副社長を殴る鈍い音が響いた。
「んっ、んん………だい、きっ」
重「A、しんどいけど頑張って帰れるか?」
その問いかけに力無く頷く。
その瞬間大毅に抱えられられて車に乗せられた。
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作者名:杏樹 | 作成日時:2019年2月15日 17時