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Aside




『俺の目的はお前を社会的に抹殺する事。』





副社長が言い放った声とは反比例するように身体は熱くなり、奥が疼くような初めての感覚に襲われる。





「………ん、なん、で………」





『なんで?決まってるだろ。お前のせいで会社の不正がバレて、俺は会社を辞める事になった。なのに、お前は!重岡グループと仲良くしてのうのうと生きてる!俺の人生を狂わせたやつを放っておけるかよ!』





のうのうと、生きてる……そんな事ないのに。







苦しくて、必死にもがいて、そうやって乗り越えてきて今があるのに………






なんでそんなこと言われなきゃいけないの?






『お前がいなきゃ、こんな事にはならなかった!全部、全部、お前のせいなんだよ!!』






怒りをあらわにした副社長は私のポケットに入っていたスマホを無理矢理取り出して、画面を私の顔に向けて顔認証を解除した。






何をしているのかと思ったら電話をかけ始めた。






電話はすぐに繋がりスピーカーにされたスマホから声が聞こえてきた。






重「お嬢様!?」






大毅の声…………






ごめんね、心配かけて。お願い、助けて………






そう言いたいのに頭がぼーっとしてきて息が切れるから会話を聞くのが精一杯。






『大事な大事なお嬢様はしっかりと預かりましたよ〜』






重「何ふざけた事言ってんねん!」






挑発しながら話す副社長に乗っかるように大毅の声は大きくなっていく。






中「何が狙いですか?」






『君たちに教える義理は無い。まあ、殺そうとか思ってるわけじゃないし、用が済んだらちゃーんとお返しするから大人しく待っててねー』






そう言って副社長は電話を切った。






『みんなお嬢様思いのいい人達だね?』






そんな事思ってないくせに。






何も答えない私に勝手に話を進める副社長。







『そろそろ身体もきつい頃じゃないか?』






その言葉通り、さっきから熱くて、もぞもぞと腰が動いてしまう。なんでそんな事がわかるのか……






『これの効き目意外とすごかったな〜』






「なに、それ………」






目の前で振られた小瓶には液体が半分ほど入っていた。






『ん?気持ちよ〜くなる薬に決まってんじゃん。』






うそ………いつの間に………






『楽しい時間はまだ始まったばっかりだよ?』

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作者名:杏樹 | 作成日時:2019年2月15日 17時

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