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終わりの始まり ページ4

藤井side



お嬢様の部屋から護衛室に帰ってきてモニターの前に座る。




ここ数日会社の合併に伴って屋敷の警護の人たちも色々移動があった関係で屋敷の警備を俺と望が手伝っている。





同時にお嬢様の警護もしているから少し忙しい。





モニターを眺めているとお嬢様の部屋からしげが出てきて少し後にお嬢様も出てきた。





どこに行くのか気になって監視カメラを追ってお嬢様から目を離さないようにする。





お嬢様が辿り着いたのはいつもしげと話している中庭だった。しかしお嬢様がいる場所はちょうどカメラの死角でわずかにしか見えない。





最近寝不足だった事もあってだんだんと瞼が重くなってきた。





屋敷の中やから安全やろうな〜って思ってお嬢様のロケットに未だに付けっ放しのボイスレコーダーのマイクを入れて音声だけ聞こえる状態にして目を閉じた。





ちょっとウトウトとしていたら突然マイクから物音が聞こえてきた。





"いやっ!"





お嬢様の叫び声で目が完全に覚めてモニターを見るとさっきまでわずかに見えていたお嬢様の姿が見えない。





中庭までダッシュするとさっきまでそこにいたはずのお嬢様の姿は無く、何事も無かったような静けさが漂っていた。





急いでみんなに無線で連絡する。






藤「おい!誰かお嬢様と一緒におるか!?」






俺の叫び声に気がついてみんなすぐに応答してくれたんやけど、誰一人お嬢様の事は知らないと言う。









こうしてお嬢様は、









誘拐されたんや。

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作者名:杏樹 | 作成日時:2019年2月15日 17時

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