政の一目惚れ�� ページ9
Aはそのうち、政が話をしている顔を眺める夜が自身の糧となりつつあることに気付いていく。
特に、親友の話になると一際嬉しそうに話す姿でついこちらも笑みがこぼれてしまう。
何故あんな子が毎日毎日、と一部の宮女からやっかみもあったがAも次第に強くなっていく政への想いがそれを一掃させた。
とはいえそれは自分でも甚だ疑問に思っていた。
そもそも見知らぬ者に声をかけ、宮女として召し抱え挙げ句の果てには毎夜の如く伽の指名を受ける。
Aはその疑問を今夜にでも投げかけようと思った。
『政様、以前から思っていたことをお伺いしても良いでしょうか。』
いつものように寝台に横並びに座り話が一区切りした後、少し体をずらして政の方へ向き直った。
改まった声色で何を聞かれるのか、察しの良い政はだいたい予測がついたが同じく向き直り耳を傾ける。
『あの時に声をかけ親身になって下さった。働き口を与え、今となっては毎夜こうして伽の相手として選んで頂ける、その訳を知りたくて。』
「簡単なことだ、前にも言った通りお前を救える存在になりたかった。かつて俺を救ってくれた人のように。
…いや、それは後付けか。そもそも何故声をかけようと思ったのか。」
と語ってから政は少し考え込んだ。
Aは次に、政の口からどんな言葉が紡がれるのか静かに待つ。
「美しく咲く桃の花の中で、今にも儚く消えそうに見えたAから相反するその雰囲気に目が離せなくて魅了された。
今思えばその時に心奪われたのだ。」
『………政様。あなた様はあの時、本当に私を救って下さいました。
そこでは今までで一番美しい桃の花を見せてくれたのです。』
政の想いに対して満たされた気持ちを素直に口に出すと、慈しむような眼差しでAの顔を両手で包み込む。
今までここまで触れてこなかった政に対し、Aは少し面食らった。
そして自分の反応一つでその後どうなるかも理解できる。
「俺の想いを受け入れられるならこのまま目を閉じてくれ。」
Aは静かに目を閉じて政の想いをその体で受け止めた。
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ずーみん(プロフ) - いちご飴さん» 慶舎と白麗、大変遅くなりましてごめんなさい！しかも白麗に至っては激甘というわけでもなく…ちょっと心残りなのでリベンジします。リクエストありがとうございました (2021年8月6日 1時) (
レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» そ、そんなコメントしてるだけなのに私はお礼を言ってもらっていいんですかね(///ω///)♪ (2021年7月23日 10時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
ずーみん(プロフ) - 天空うさぎさん» いつも読んでくださってありがとうございます！毎度励みになっていますー！ (2021年7月22日 20時) (レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» 慶舎も読ませていただきました！漫画とは少し違った世界観が素敵な作品でした！もう大好k((殴 (2021年7月22日 12時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» ↑名前を変えました。元堕紀です。とても良かったです！やはりずーみん様の作品にははずれがないな……(≧▽≦) (2021年7月11日 11時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プラリネ | 作成日時：2020年11月26日 23時
