剥き出しの嫉妬心�� ページ32
『賁？入るよ。
隊長専用の適当な大きさの温泉が見つかったって。はいコレ手拭いどーぞ。』
俺の心中など露知らず、普段通りに話しかけてくるAに対して無性に腹が立った。
俺ばかりが気を揉み、激しい嫉妬に苛まれていたことも知らぬだろう。
感情に任せ体が勝手に動く。
Aの腕を強く掴み、寝台に押さえ込むように組み敷いた。
突拍子もない仕打ちに顔が強張るほど驚いている。
恐怖か？不安か？俺はそれ以上に心が乱され苦痛を味わったのだ。
『賁っ…』
どの口で俺の名を呼ぶ。
近頃では俺よりもアイツの名を多く口にしていたであろう。
吐き出しかけた言葉を強引に唇で塞ぎ何度も貪るように押し付ける。
胸もとで押し返す手は、それで本気のつもりか。
わずかな抵抗さえも苛立ちに変わり、今度は無理にこじ開けた口内へ舌を侵入させた。
逃げ惑うAの舌を絡めとり吸い上げる。
これでもまだ足りぬ。
顔を背ける隙も息も継ぐ暇もないほど、俺は構わず矢継ぎ早に求め続けた。
どれぐらいそうしていただろう。
薄目を開けながら顔を離すと、抵抗する気も失せていたAの口端からはどちらのものか分からぬ唾液がタラリと怪しく光る。
それを指で拭う仕草、整わぬ荒い息遣い。
その姿に加え遠慮がちに探るような視線を向けたAはゾクッとするほど妖艶でそそるものがある。
「…っ、…湯に浸かる、共に来い。」
気分を変えたいと、先程渡されたはずの手拭いを持ち外へ出た。
こんな乱れた心のままでは駄目だ。
湯が湧き出る場への道中、案内の為にすぐ先を歩くAは何も言葉を発さぬが大方何を考えているか分かった。
強引に情を交わそうとした己を止められなかった、未熟さを思い知る。
少々冷え込んできた空気は俺に落ち着きを取り戻すと同時に頭も冷やした。
剥き出しの嫉妬心��→←剥き出しの嫉妬心（王賁・リクエスト）
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 54人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ずーみん(プロフ) - いちご飴さん» 慶舎と白麗、大変遅くなりましてごめんなさい！しかも白麗に至っては激甘というわけでもなく…ちょっと心残りなのでリベンジします。リクエストありがとうございました (2021年8月6日 1時) (
レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» そ、そんなコメントしてるだけなのに私はお礼を言ってもらっていいんですかね(///ω///)♪ (2021年7月23日 10時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
ずーみん(プロフ) - 天空うさぎさん» いつも読んでくださってありがとうございます！毎度励みになっていますー！ (2021年7月22日 20時) (レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» 慶舎も読ませていただきました！漫画とは少し違った世界観が素敵な作品でした！もう大好k((殴 (2021年7月22日 12時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» ↑名前を変えました。元堕紀です。とても良かったです！やはりずーみん様の作品にははずれがないな……(≧▽≦) (2021年7月11日 11時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：プラリネ | 作成日時：2020年11月26日 23時
