王賁の一目惚れ�� ページ22
「お前は相手が客なら巧みにはぐらかすだけで拒絶や怒りといった感情はぶつけぬのか。」
『多少は諌めていますよ。ただ…雇われている立場上あまり強く出られません。これは仕方のないことです。』
「ならば…今ここで先程の男以上の事をされても文句は言えぬのだな。」
『…王賁様っ！』
…と言ったものの特に何をするわけではない。
頭に血がのぼっていた俺はAがどう思うかも考えずにただ感情をぶつけた。
しかし次に問われた一言で冷静にさせる。
『どうしてそんなにもお怒りなのですか？』
たかが茶屋の娘に、と顔からいつもの笑みが消えたAは酷く物悲しそうであり、違うそのような顔をさせたいわけではないのだが自分の気持ちも定まらぬ。
こういった類いのことは蒙家のアイツが得意とするところだ。
嘘偽りなく伝えるのが是か非か。
「女に入れ込むとは自分でも理解できぬ。だが目の前で他の男に言い寄られれば気分が悪く、顔を見ぬ日は脳裏をよぎる。」
『…それは、自惚れてもいいのですか？』
「そういうことになる。」
『あの、…その割にはお顔が怖いです。』
「性分だ、許せ。」
どうにもおさまりが悪く感じ視線を外してしまうと、Aはポツリと王賁様らしいですねと呟いた。
″らしい″と思われるほど共に長い時は過ごしていないが。
「ときに何故、俺の名を知っていた。」
『王賁様が店の前を通ると女の子達が騒いでますから。…私もそのうちの一人でしたよ。』
Aははにかみながら想いを告げる。
このような時には抱き寄せるべきなのだろうか。
しかし再び店に戻らねばならぬ状態で、一度でも触れてしまえばそれが困難になることは明白だ。
ここは堪え共に店に戻ると、番陽も上手いことやったようだった。
加えて俺はやるべきことが増える。
好意を持たれることの多いAに悪い虫が付かぬようにすることだ。
ーーー
「いいか、俺以外の男に微笑みかけるのは禁止だ。話しかけられても義務的な応対を求める。体に触れられたらすぐ言え、そいつは八つ裂きだからな。」
『あの、王賁様って意外と束ば…』
「当然だろう、俺の女になったのなら相応の覚悟をしてもらう。」
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ずーみん(プロフ) - いちご飴さん» 慶舎と白麗、大変遅くなりましてごめんなさい！しかも白麗に至っては激甘というわけでもなく…ちょっと心残りなのでリベンジします。リクエストありがとうございました (2021年8月6日 1時) (
レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» そ、そんなコメントしてるだけなのに私はお礼を言ってもらっていいんですかね(///ω///)♪ (2021年7月23日 10時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
ずーみん(プロフ) - 天空うさぎさん» いつも読んでくださってありがとうございます！毎度励みになっていますー！ (2021年7月22日 20時) (レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» 慶舎も読ませていただきました！漫画とは少し違った世界観が素敵な作品でした！もう大好k((殴 (2021年7月22日 12時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» ↑名前を変えました。元堕紀です。とても良かったです！やはりずーみん様の作品にははずれがないな……(≧▽≦) (2021年7月11日 11時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プラリネ | 作成日時：2020年11月26日 23時
